かなしいうわさ
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2013年02月15日(金) Funky Funky New Orleans!

2/12、ニューオリンズのお祭り「マルディグラ」の日にちなんで、恒例のニューオリンズustreamやりました
こちらにアーカイブあります
とても好評だったので、俺なりのニューオリンズのおすすめ盤なんかを挙げていきますね。

詳しい方もたくさんいるジャンルだけど、半可通ならではの視点てのも有用でしょ、ということで!



Dr.John /Gumbo

ニューオリンズ定番曲をカバーした、教科書みたいなアルバム。
これを聴けば、ニューオリンズ音楽のノリ、楽しさ、余裕しゃくしゃくな感じを一発でズガーンと理解できると思う。
中学生のときに図書館で借りて「うおお! リズムがデカい口あけて笑ってる!」ってビックリした。

>iko iko →youtube.com
これはニューオリンズのド定番曲。沖縄における「安里屋ユンタ」みたいな曲なので、歌詞を覚えておくと一緒に歌えていいすよ。
>mess around →youtube.com
ボガンボス「見返り不美人」
の下敷きになった曲、これで腰が浮かない人がいるのかいやいない






Dr.Johnは下で紹介するMetersがバックを務めた「In The Right Place」、再度ルーツ回帰した「Goin Back To New Orleans」、
ニューオリンズ流ドロドロサイケファンク「Gris Gris」とか傑作多数。
最新作「Locked Down」もキレキレ。

>Right Place,Wrong Time →youtube.com
この味はこの人しか出せないわー
>MY INDIAN RED →youtube.com
マルディグラ・インディアン賛歌のフェスティヴァルぽい曲
>Gris Gris Gumbo Ya Ya →youtube.com
ファイーストアルバムはVOODOOノリで超サイケ、子供の手の届かないところに保管系








The Meters /The Meters


初期ミーターズはどれもいいけど、まずはこのファーストで。
とにかくリズム。はじめて聴いた時はぶったまげた。JBのファンクとも、レゲエやダブの横ノリとも似ていて、でも全然違う異質なリズムだったから。
隙間だらけのスッカスカなリズム。その「隙間」が鳴っている。弾いてる以上に奏でている。
スネアの一発「スパン」、ベースのリフ一音「ドドッ」、そんな一瞬一瞬からグルーヴがドバドバと溢れてくる。
ボガンボスのどんとが「魔法のビート」って言ってたのはほんとに頷ける。そのリズムを叩くジョー“ジガブー”モデリストは俺にとって神様。
>Cissy Strut →youtube.com
>Live Wire →youtube.com


その後のアルバム「Struttin'」、「Look-KA-Py-Py」も同じ位良いです。甲乙付け難い...
>Chicken Strut →youtube.com
バカだねー最高だねー
>Tippi Toes →youtube.com
このミニマル感...








ボーカルが入るようになった後期だと「Rejuvenation」がド傑作。
The Meters /Rejuvenation

初期のミニマムなファンクと歌ものの融合で無敵に。
でも隙間が際立った初期作品を聴いてからこれを聴く方がよりビンビンくるかな。
ジャムバンド的なファンク1、4、7も最高、ニューエストモデルがひな形にしたであろうニューオリンズクラシックの6も楽し過ぎて最高、
レッチリもタイトル変えてカバーしたスロウファンク9も最高、そして冒頭の気が狂うほど格好良いギターリフ3で何度でも死ねる。
ジャケのダサさを乗り越えて購入してください。
>Just Kissed My Baby →youtube.com
>People Say →youtube.com

 Just...をサンプリングしたPEの曲なつかしいな








Professor Longhair /The Last Mardi Gras

ニューオーリンズを代表するピアニスト、プロフェッサー・ロングヘア。通称フェス。
フェスはブギウギなブルースに、ルンバやカリプソのノリを取り込んで
ニューオリンズ・スタイルのピアノを確立した人。
彼のコロコロと自在に動き回るピアノを聴くと、心がパーッと晴れやかになる。
その上に、スクリーミン・J・ホーキンスを彷彿とさせる豪快なボーカルが乗る。口笛も吹いちゃう。この世は俺のものだぜってな勢いで演奏してる。
もうなんもいらねーやって気分になる。
これは亡くなる前の最期のマルディグラでのライブを収録したアルバム。
このライブをダイジェストで収録した「Big Chief」と「Rum & Coke」はどこでも買えるけど、完全版CDはこのタワレコ再発だけです。お早目に。
オリジナルアルバムなら、初期のラフさがカッコイイ「New Orleans Piano」が俺のお気に入り。


このアルバムの試聴見つからなかったのですが関連ということで
口笛ソング2発!
>Big Chief →youtube.com
>Mardi Gras In New Orleans →youtube.com

風呂入った時、ヒマな時、気分いい午後の散歩やドライブの時なんかこういう曲を口笛で吹けるようにしとくといいです。さらに気持ちよくなれます。
>Tipitina →youtube.com
このたゆたう感じタマンネー
>in the night →youtube.com
辛いときとかに誰もいないとこでまねしてインザナ〜イッて叫ぶと人生に効きます












John Boutte /Good Neighbor


しゃがれてるけど中性的で暖かい声。存命中のヴォーカリストのなかで一番好きだ。
のびやかな声に雲一つない青空や、大海に落ちていく夕日や、満点の星空を感じる。
これは2008年リリースのソロ。どのアルバムもいろいろな趣向ですばらしいけれど、このアルバムが大好き。最ッ高。宝物。
現在のニューオリンズを代表する名演者によるシンプルな演奏に、がっちりと絡み付くブッテの声。
セカンドラインファンクからスロウまで自在に飛び回り、ニール・ヤング「サザンマン」のカバーも髄までニューオリンズが沁み込んでる。
アタマからしっぽまでぶっとく流れるニューオリンズのノリ!



この人は気に入ると同じ曲を何度も収録する。収録するたびに良くなる。
音楽を進化させるってことは、新しい音楽ジャンルやビートやフォーマットを生み出したり取り入れたりすることだけじゃないと思う。
自分の曲にとことん付き合って、更に良くしていく。ごく小規模かもしれないけど、それだってすばらしい音楽の進化だよ。
一聴では同じに聴こえるブルースやロックンロールだって、無限に進化させられるんだ。人の生活だってそうじゃん。

>At the Foot of Canal Street →youtube.com
>Hallelujah (Leonard Cohen cover) →youtube.com
>Broke Down the Door/The Treme Song→youtube.com
>@ Louisiana Music Factory→youtube.com

ああこのインストアライブ最高だなぁ。
Louisiana Music Factoryはニューオリンズにある有名なレコ屋。
ここでこのアルバム買ったら店員が「Yeah,good choice!」っつってシェイクハンドしてきた。













大好きな盤がまだまだまだまだ紹介できてないけど、一旦こんなとこで。
またぼちぼちやります。









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