あたし、きっと嫌な女だ。


ごめんなさい、

あたし本当の理由に気づいてしまったの

違うの

これ以上、知らないふりが出来なくなってしまった


「俺にしてみない?」なんて強引な口説き文句に

うん、って、応えられない本当の理由に



…気になる人がね、ずっといたんだ


正直言って、ただ好みのタイプだっていうだけ

でもその人に食事に誘われたら

お仕事お休みの日だってわざわざ行っちゃうくらい


もともとはスタイルが好みだったのね、それはもうかなり

それで話したりするようになって

すごいおもしろい人だってわかって

お仕事にも真面目で男らしい感じだなっておもって

でもずっと言わなかったのは

まだ、抑えられる程度の気持ちだったから


それなのにどうして今頃になって?


今アプローチしてきている28歳の彼、マサシさんは、

はじめからあたしの気持ちに勘付いていたんだって

それで

その相手を、大さんを牽制してた、って

そんなこと言うのよ、びっくりして何も言えなかった


マサシさんと、付き合ってみようって、実は思っていたんだ


それなのに大さんが今日

ちぃの業務とは無関係なはずなのに

ちょっと話したらフォローをしてくれて

幹部の会議にまで乗り込んで、走り回ってくれて

ホントに助かったし嬉しくて


なんでかみんなの前でちぃだけ呼び捨てにされたりして

ありがとうって言ったら

返してきたのはなぜか投げキスで

笑っちゃうでしょ、おかしいよね?

そんなことでドキドキしちゃったちぃもバカだよ


でも誤魔化せなくなっちゃった、


こんな中途半端は嫌なのに

どうしようどうしようどうしよう


マサシさんと、って思ってたのに

結局クリスマスも断ってしまったの

だってこんな気持ちのままじゃどうしようもないじゃない


どうしようどうしようどうしよう


マサシさんにはお断りしなくちゃいけないね

出来るかな、なんて、大バカ


マサシさんはちぃが大さんのこと気に入ってるって勘付いて

大さんにはじめから言ってたんだって

「俺のだから」って

なんだそれ、って感じなんだけどなぁ、どうしてか憎めない


マサシさんが先輩だからって

それでも好きなときは気にしたりしないよね

だからたぶん大さんはちぃのこと特別好きとかじゃないんだよね

それでもちぃは好き、なの、たぶん


あーぁ、言っちゃった


目が姿を探していることに

ちぃだって気がつかないわけなかったよ

でも口に出したら認めるしかないや


2007年12月11日(火)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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