キモチの終わり。


自分を護ることがいちばんなちぃは、

やっぱり卑怯で弱虫なちぃでしかないんだって。


『今は誰とも付き合う気がない』
そんなようなメールを送ったら、1時間後に電話がきた。

「納得いかない」彼はそう言って、
何度も「諦めらんないよ」って繰り返した。

「それなら俺のこと好きにさせたいとおもっちゃうよ」

「俺は頑張ってもいいの?」

でも好きか嫌いか、どっちかに決めろだなんて無理だよ。
だって嫌いだなんておもえないもの。
嘘なんて言いたくないもの。

そんな優しさ、ちぃは持ってないよ。

・・・伝えたいことが、ホントはあるの。
正直にぜんぶ云えたらどんなにラクだろうっておもう。


きみのことは好きなんだよ、って。
もし付き合ったら、ホントの意味で好きになれるかもしれない、って。

でも、怖くて向き合えない。

本気になれなかったら、って。
そうおもうと、どうしようもなく怖くなるの。


でも、そんな中途半端なこと言えるわけなんてないよ。
だからちぃは言ったんだ。


「友達は友達でしかないとおもってる」って。


ちょっと間を置いて、「そっか」って。
受話器越しに聞こえてきた、溜め息みたいな声。
「ありがとな」って続けて彼が言った。

「 お前、ちゃんと幸せになれよ。
  俺たぶんすげーかわいいコと付き合うからさ 」

普段みたいにふざけた口調で笑って言うから、
ちぃも「むかつく!」って言って笑った。


「それじゃな。また、会えたらいいね」

彼の言葉の最後のほうが震えてたのは気付かないふりで。

「うん、じゃぁ、またね」

ちぃが言い終わるか終わらないかのうちに切れた電話。
胸が痛くて痛くてそのまま沈んだ。
心がどこにあるのか、はじめてわかった気がしたよ。


終わった、んだね。またひとつ。



本当の胸の痛みなんて、

誰かの胸の痛みを本気で理解するだなんて、

ちぃは知らなかったのかもしれない。
2006年04月04日(火)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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