甘い香りの毒。


言葉はなによりの暴力に値するときがあるとあたしは思う。

一文字違うだけで、ほんの少し発音が変わるだけで、
甘い甘い蜜はたちまち毒に変わる。

言葉は、人を殺してしまうかもしれないんだ。

所詮は他人。自分じゃない。
だからわからないんだ。しかたのないこと。
当たり前に、みんな知ってるんだ。
受け入れられないあたしがおかしいんだ。

「いつでも頼って」って言われても、わかんないよ。
だって彼女はあたしの欲しくない言葉ばかりで。
何を言っても結局は「うん・・・」って沈黙してしまう。
ときには言葉を濁してあたしの気持ちを流してしまうんだ。

一緒にいて楽しい友達、尊敬できる友達、競い合える友達、
頼れる友達、安らげる友達、みんなみんな大好きな友達。

だけど、すべてを完璧に満たしてくれる人なんていない。
心のうちをなにもかも曝け出せるひとりなんていない。
そう思うあたしはもしかしたら冷たい人間なのかもね。

殴られるよりも、蹴られるよりも痛い。
もっとも本気でそうされたことはないけれど・・・
でも、そうじゃなくて。
あたしは何度も何度も殺されている。
突き落とされるような一言があたしを殺す。

そして沈黙は、あたしの心を確実に閉じさせていくんだ。

本当は誰よりわかってほしいのに。
きっとわかってもらえると思ったのに。

甘い匂いに騙されて信じてしまったの。
ただの副作用だったとも知らずに。
2004年11月28日(日)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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