3月10日は金子金子みすの命日だった
大漁(たい りょう)
朝やけ小やけだ
大漁だ
大ばいわしの
大漁だ。
はまは祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
いわしのとむらい
するだろう。
お魚
海の魚はかわいそう。
お米は人につくられる、
牛は牧場でかわれてる、
こいもお池でふをもらう。
けれども海のお魚は
なんにも世話にならないし
いたずら一つしないのに
こうしてわたしに食べられる。
ほんとに魚はかわいそう。
花のたましい
ちったお花のたましいは、
みほとけさまの花ぞのに、
ひとつのこらずうまれるの。
だって、お花はやさしくて、
おてんとさまがよぶときに、
ぱっとひらいて、ほほえんで、
ちょうちょにあまいみつをやり、
人にゃにおいをみなくれて、
風がおいでとよぶときに、
やはりすなおについてゆき、
なきがらさえも、ままごとの
ごはんになってくれるから。
八ヶ岳の高原へいらっしゃいで使われた高原ヒュッテで近くに美鈴池があることによって金子みすゞ童話の世界をやっていた、恥ずかしいけれどそれまで彼女の詩を知らなかった・・・。