新知庵亭日乗
荷風翁に倣い日々の想いを正直に・・・

2004年03月09日(火) 出雲の春音楽祭2004


3月7日、日本音楽集団の指揮者であり、代表である田村拓男さんに誘われて、出雲の春音楽祭に出演しました。
【「韻 ひびき」−美しい日本の歌−というテーマに従って、日本古来の曲から唱歌、そして出雲讃歌という現代曲まで、演奏(邦楽、管弦楽)とソロ・合唱を交え、出雲ならではの演奏会です。チラシより】
 
 田村さんが島根出身という事もあって実現した仕事でした、島根には田村さんの一番弟子であり僕の出た桐朋学園大学打楽器科の先輩、小山さんに大変お世話になりました、前日、リハーサルが終わってから、出雲の名所を案内してもらいました、雪が舞う海岸、灯台、ウミネコの岩、勿論出雲大社に行きました。その様子は又の機会に譲って・・・。

過去、出雲でも東京でも共演したメゾソプラノの青山恵子さん。この日のために増本伎共子さんが作曲された【古事記より須佐男命、須賀の地にて読める、出雲八重垣】と同じ増本さんの作品【中世風の三つの歌より】から「はやしことば・シテテン」本当に素晴らしいかった。
 彼女は西洋の声楽のみならず邦楽の唄を長唄の西垣勇蔵氏、筝曲および能の謡を平井澄子先生、民謡を本條秀太郎氏に師事し、「日本歌曲の歌唱法の実践的研究〜伝統音楽の接点」で学術博士号を取得しているのです、日本のオペラ歌手が日本語で歌うとその歌詞はほとんど聞き取る事が出来ません、でも青山さんの歌は明確に歌詞が届くととともに、美しくも懐かしく響き聞こえるのです。

 えんぴつShinchan日記を訪れてくれる合唱関係の方々には是非一度青山さんのレクチャーを受けて欲しいと思います、やはり日本の古典を探求し、師匠について教わらないと、日本語の変遷や時代物としての発音は決して音楽大学で学べる事ではないと思うのです。それは打楽器奏者としての間合いも全く同じアプローチが必要なのです。

 そして出雲の邦楽合奏団、合唱団、オーケストラによるフィナーレ【頌歌(ほめうた)天地(あめつち)のるつぼ】作詩大岡信、作曲鈴木輝昭、は圧巻だった。

 なにはともあれ出雲の春音楽祭は雪の中で行われ、僕達が演奏したのが、長沢勝俊(日本音楽集団名誉代表)作曲【冬の一日】だったので出雲の神々が微笑んでくださったのかと嬉しく?思いました、人々の心ねもよく、蕎麦とお酒がこれまた最高、感謝感謝の音楽祭でありました。






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出雲阿国の墓
出雲大社の西、山根の「太鼓原」の中村家(阿国の生家)の墓の中に石棚で囲った阿国の墓がある。過去、松井須磨子や水谷八重子らの女優や梨園の名優たちが数多く訪れている。墓は平たい自然石で出来てます。小山先輩に案内してもらいました。




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