「浦島太郎さんは乙姫様からもらったお土産の玉手箱を開けました、そしたら白い煙がモクモクと出て見る見る内に真っ白な髪の毛とお髭のお爺さんになりました・・・Shinchan、もうえーやろ、お母さんは眠たいよ」 「・・・うた・・うた」 一 昔々浦島は 助けた亀に連れられて 竜宮城(りゅうぐうじょう)へ来て見れば 絵(え)にもかけない美しさ
ニ 乙姫様(おとひめさま)の御馳走(ごちそう)に 鯛(たい)や比目魚(ひらめ)の舞踊(まいおどり) ただ珍しく(めずらしく)面白く(おもしろく) 月日(つきひ)のたつのも夢の中(うち)
三 遊びにあきて気がついて お暇乞い(おいとまごい)もそこそこに 帰る途中の楽(たのしみ)は 土産(みやげ)に貰った(もらった)玉手箱(たまてばこ)
四 帰って見ればこは如何に(いかに) 元居た(もといた)家も村も無く(なく) 路(みち)に行きあう人々は 顔も知らない者ばかり
五 心細さ(こころぼそさ)に蓋(ふた)取れば あけて悔しき(くやしき)玉手箱(たまてばこ) 中からぱっと白烟(しろけむり) たちまち太郎はお爺さん(おじいさん)
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