Shinchanはお絵かきに飽きてきました、そして幼稚園の先生が弾いていたピアノの音を覚えてしまって、家に帰ってきてそっくりそのまま弾いていました。 それを聞いたお母さんは、お父さんと相談してちっちゃい子が集まるピアノ教室に行く事になりました。
Shinchanのおじいちゃんが、ドはツェー、レはデー、とヴァイオリンで教えてくれていたので、Shinchanはドレミは忘れてしまっても、ツェー、デー、エーはこの音と言って覚えていました。 髪の毛の長い目がねをかけた女の先生が大きなおたまじゃくしが書いてある絵を皆に見せました。
Shinchanはそのことがさっぱり解りませんでした。 「Shinchanここにおたまじゃくしがあったら何の音?」 「・・・・・」 「じゃー皆さんで、せーのドー」「チェー」 「何がチェなのよ、もーShinchan!はいもう一度」 「・・・チェー・・・」 「なん言うてるのShinchan」 隣の女の子が「先生Shinchanは月光、弾けるんよー」と言いました。 「ドも解らん子が弾ける訳ないでしょ・・・じゃShinchanここに来て弾いて!!」
Shinchanはなんだか怖くなりました、そしてピアノの所に行って、両手でギャーンと弾いて肘でギャンギャン叩きました。 「キャー、やめてー!!」 そしてお母さんが呼ばれました、「もう二度とよこさないで下さい。」 「ご迷惑をかけてすみませんでした。」 ・・・またShinchanはお母さんを悲しませてしまいました。 その話を聞いたお父さんは「そんな中途半端な先生につかすからや!わかった俺がええ先生さがしたる」
そしてShinchanのお家にへんな帽子をかぶったお兄さんが来ました。 「Shinchanは絵が好きやって、白髪先生の絵が徳に好きなんやって?」 「・・・んん・・・」 「そうかそうか、そしたらな、この絵見てピアノ弾いてみー」 それは綺麗な女の人がピアノを弾いている絵でした。
Jeunes filles au Piano 1892年パリ/オランジェリ美術館
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