Seakの日記
日々感じたことを書き留めていこうと思っています。

2003年01月30日(木) 共に歩むもの

2003.01.31 (Fri) 0:44 Access: 5673 (+45) Viewer: 22 Words: 4210
今日は、1限に講義があったのだが、
朝、どうしてもやる気がしなくて行かなかった。
やれやれ…。

2限に行こうと思っていたのだが、
2限は休講だった。
もう講義がすべて終わって、
最後のレポートも出ていたんだった…。

レポートを書こうと思っていたのだが、
友人と話し込んでいて、ずっと書けなかった。
確か、新しいマザーボードを購入するという話だったが…。
せっかくだからIntel製のチップセットの方がいいという話をしていた。
一長一短だったのだが、まあ、どうでもいいだろう。
最近、Intelのチップセットはあまり新しいものが出ていないような気がする。
僕が買うわけではないので、
別に構いはしないのだが。

このとき、友人が昨日遅刻した理由というのを聞かされた。
…何でも、風俗のお店に行っていたのだそうだ。
物好きなことだ。
欲望に駆られるのは自由だが、
そのために、高い金を払う必要があるのだろうか?
楽しい時間を過ごしたいのなら、
キャバクラにでも行けばいいのに…。

まあ、この分野のことはよく分からないが、
一応、行ったことくらいはある。
…まあ、人に連れて行ってもらったのだが。
自腹を切ってまで行こうとは思わない。
1回行くだけで、メモリはおろか、
下手をすればハードディスクまで買えてしまうのだ。
我ながら情けない価値基準だが、
何にせよ、そうまで投資するほどの価値は、ないと思う。
それならばまだ、高級料理でも食べておいた方がよいのではないだろうか?
高級ステーキ程度なら、
同じくらい出せば食べることができるだろう。
まあ、寿司だの日本料理だの、
本当の高級品になったら、とても風俗に行く程度のお金では無理だと思うが…。

4限はフランス語。
これが最後の講義だった。
最後の締めとして、フランス語で自己紹介をやれと言われた。
一応、入学したときからやっているので
それほど難しいことではないのだが、
前に立ってみんなの前でと言われると、
脳味噌からすべてが消し飛んでしまった。
プレッシャーには強い方だと思っていたのだが、まだまだだ…。

そのあと、一緒に講義を受けた人と少し話をして、
レポートに取りかかろうと思った。
その人と話すのも、これが最後かも知れない。
なんせ、講義がなければ会う機会なんてないのだ。
3年生の最後になって、
ようやくいろいろな人と仲良くなれたのに、
これで終わりとは…。
酒の席など、交流を深める手段を持たないのは
こういうときに、少し悔しい。
まあ、だからと言って、酒を飲んで人格を崩壊させてしまったら
人間関係なんてすべて崩れ去るだろうが。
本当にわずかな量でも世界が回る。
僕には、アルコールは危険だ。
別に僕でなくても、そもそも脳を麻痺させる物質なのだから、
誰が飲んだって安全ではないが。
単に、人間の体に毒を分解する能力があるに過ぎない。
要するに、解毒できるからって毒を飲んでいいのかという話だ。

そのときに、友人からメールが来た。
なんと、財布をなくしてしまったらしい。
あわててなくしたという場所で探してみたが、見つからなかった。
それから学生課に行ったら、届いていた。
2万円ほど入っていたらしいが、
中身は無事なのだろうか…。
もちろん、僕は持ち主ではないので、
財布の中身なんて確認できない。
学生課の人にも、本人でなければ渡せないと言われた。
それはそうだろうな。

そのあと、研究室に行ってレポートに取りかかった。
だが、このレポートが意外にくせ者だった。
僕の理解が不十分だったこともあり、
例文作成にずいぶん苦労してしまった。
結局、いろいろ凝っていたのだが、
最終的にはずいぶん簡単なものになってしまった。
苦労したばっかりのような気がするが、
あえて言えば、研究室のプリンタの性能が良いというのが分かったのは
収穫だったかも知れない。
この教授、自室にもかなり性能の良いプリンタを持っている。
プリンタにはこだわりがあるのかも知れない。
ただ、紙は本当にただの紙で
今まで専用の印刷用紙を購入して使っていたので
それと比べると、若干印刷品質が悪いような気がした。
まあ、うちのプリンタはヘッドが目詰まりしているので
印刷品質を云々などと言えるレベルではないのだが。

結局、7時近くまでいて、
技官の人が部屋を閉めるまでずっとそこにいた。
PCに向かっていると長い時間も苦にならない。
やはり、依存しているのだろうか…。
だが、PCによって生計を立てていこうと思っているのだから
このくらいでも問題はないのかも知れない。
ただ、もっと知識は必要だろう。
普通の人と比べればよく知っている、程度の知識など
プロとしては何の役にも立たない。
professionalと言えるだけの知識が必要なのだ。

今日もまた、PHSからたくさん送ったな…。
PCを切ると決めた時間からもう1時間も経過している。
やれやれ。
いつものことだが、ROが余計だった。

初めは、朝日新聞の声欄について。
だいたい、「声」の話を出すときは批判する場合が多いのだが、
今回はそうではない。
大学教授だったと思うのだが、
試験中の高校生について、苦言を呈していた。
タバコは吸うわ、おしゃべりはひどいわ、遅刻しても謝りもしないわ、
さんざんだと言うのだ。
確かに、それはある。
僕だって礼儀のなっている方ではないが、
それでも、意識くらいはしている。
しかし、今の高校生を見ると、
最低限の礼儀すら、考えてもいないんじゃないかという人があまりに多い。
なぜそのようなものが必要なのかと思うかも知れないが、
これは、上下関係のある社会では必須のものだ。
いわば、人間関係をなめらかに動かすための潤滑油だ。
今まで対等な人間関係しか体験してきていないから
敬うべき人間が分からないのかも知れない。
しかし、考えてみれば、
高校生にもなって、年上の人間を敬えないなんて
ある意味悲しいことなのかも知れない。
確かに、子どものうちは、大人の価値など分かりはしない。
優れた人生観も、太刀打ちできないような価値観も、
経験に裏打ちされた言葉も、何もかもが分からない。

だが、中学生にもなれば、
その程度のことは見えてくるものだ。
少なくとも、見ようとする意志さえあれば、
どんな人であれ、尊敬できる点があることに気づくはずだ。
僕だって人を見抜くのは苦手だが、
それでも、尊敬できる点の見あたらない人になんて
そう会えるものではない。
この姿勢は大事だと、強く思う。
他人を評価できないと、自分も評価できない。
他人がみんなダメで、自分だけよいはずはないからだ。
尊敬できる人たちの中で、自分も負けていないと思わなければ、
自分の長所なんて、そう見えてくるものではない。
…もっとも、周囲に対して明らかに優秀な人間であれば
そんなことはないのかも知れないが、
それはそれで不幸ではないだろうか?

次。
だいたいの場合、ものの完成品というのを見ても、
その苦労はあまり伝わってこない。
逆に言えば、ちゃんと作ってあるものならば、
そんなものは見る者には伝わってこないはずだ。
例えば、携帯電話のボタンを押して数字が表示される。
このときに、携帯電話の製造の苦労に思いを馳せる人はあまりいないだろう。
ボタンを押しても数字が出なくなって初めて、
その複雑な機構に興味を覚えるのが普通だ。
本当によくできているなら、何の疑問も感じないものなのだ。

にもかかわらず、
本当に簡単そうに見えるはずの完成品。
ただそれだけを見ても、とても勝てないと思わされる。
…レポートなのだが、ちょっと他の人のレポートをのぞき見てみたのだ。
そして、圧倒されてしまった。
これはダメだと。
どうがんばっても勝てやしないと、悟ってしまった。
少なくともこの大学では、僕は優秀な方だと思っていた。
多少の差はあれ、明らかに僕より上の人間なんて
この大学にはいるはずがないと思いこんでいた。
そんな、何の根拠もない優越感はあっさりと打ち砕かれ、
あとには、その裏返しの劣等感だけが残った。

でも、驚いたのはその完成品の質だけではない。
いいレポートを書くなんて、ある程度の能力があれば、
努力すれば何とかなるものだ。
だが、その人はそれを、
ずっと書き続けているのだ。
僕があきらめたり投げ出したりしている間も、
1回も投げ出すことなく、
すべてのレポートを、その品質を保ちながら書き続けている。
…勝てるものか。無理だ。
尊敬するが、同時に諦観も覚える。
僕にはできない。

勝つことはおろか、望むことすら許されないのではないか。
彼女の心を、自分の方に向けようだなんて
今になって思えば、なんて無謀だったのだろう…。
逃避を繰り返す僕には、もはや近づくことすら許されていまい…。
あれを、あのレポートさえ盗み見なければ、
こんな気持ちを味わうことはなかったのだろうか。
この絶望的な差は何なんだ…。

疾走する彼女の姿は、僕にそれを追う気力を与えてくれた。
しかし、そのあまりの速さは、僕からその気力を奪い去るには
十分すぎるほどだった。
自分で築き上げるまでもない。
僕の理想はそこにある。
しかし、遠すぎて手は届かない。

僕は劣等感に苛まれ、苦しまねばならない。
敵わずとも追わねばならない。
そう。共にあろうと願うならば。
いかに苦難の道であろうとも、彼女がそこを駆け抜けていった以上、
その後を追うしか、たどり着く道はない。

誰かの日記に、
「ヒトリハイヤダ」という言葉があった。
僕には、理解できない。
共にある人は、それほどまでに重要な意味を持つのだろうか。
人生を共に歩む人さえいれば、
僕も少しは強くなれるのだろうか。
独りだから弱いのか?
誰かに力をもらい、力を与えれば、
僕は変われるのだろうか…。
それよりも、僕は誰かを変えることなんてできるのだろうか。
何者にも屈しない強い心を、
僕が誰かに与えることができるのだろうか。
もしそれができるなら、僕には何もいらない…。
共に歩む者へ、僕にできることは…?

こういうとき、人は神を信じるのかも知れない。
何か、超自然的なものに頼りたくなるのかも知れない。
存在しないことなんて分かっている。
それでも、何かにすがりたいのだ。
自分の意志だけでは、どうにもならないのだ。
圧倒的に強いものに、何とかしてもらいたいのだ。

明日は、会えるか…?
残りはわずか。
いよいよ、楽しかった大学生活も終焉を迎える。
さようなら、愛しき人よ…。

2003.01.31 (Fri) 2:44


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