2002/10/18 21:51 6,882字 編集時間 231分 日々はどんどん流れていく。 10月も、もうすぐ後半に入る。
今日は、一限から講義だったのだが、 Ragnarokなんてやっていたせいか、 思い切り寝過ごしてしまった。 友人が電話してくれたからいいが、 そうでなければ二限にも出られなかったかも知れない。 レポートだけ書いて、講義に出席できずに レポートを出せなかったら、そんなのはただの間抜けだ。
ちなみに、恥ずかしい題名を付けているが、 ものに名前を付けるというのは、僕は昔から苦手だ。 だから、この日記を書くのはいい訓練になる。 まあ、それはそれとして、全然ネーミングがうまくはならないのだが。
二限は、流通情報システム設計論。 少し長い名前だが、内容はそれほど理解しがたいものではない。 流通情報システムを、どうやって作るかという話だ。 ここで重要になるのは「流通情報システム」って何? という話だ。 そして、これがレポートのテーマだった。 これから作り方を勉強しようとしているものくらい、 自分で勉強しろということだろう。
簡単に言えば、流通情報システムというのは、 流通に関する情報システムだ。 流通には、工学的に分析した場合、輸送や保管など、様々な機能がある。 その機能の1つに情報活動というのがある。 流通に付随する情報の流れのことだ。 この情報の流れを扱うシステムが、流通情報システムなのだ。 抽象的に言うと分かりにくいが、 コンビニにあるPOSと言うと分かりやすいだろう。 バーコードも、流通情報システムの中で重要なものの1つだ。
バーコードなどで商品の識別を行い、 POSを搭載したレジでその商品の情報を管理する。 これが、現在の流通情報システムの、もっとも普及したパターンだ。 この流通情報システムについて、半期をかけて学ぶのだ。
流通情報システムと言う以上、 情報システムの一種であることは間違いない。 だから、基本情報技術者試験に出るような内容も多く扱っていたのだが…。 …分からん。 XMLってなんだっけ…? いや、文書型データベースってことは知っているのだが、 説明しろと言われると…。 ま、まずいなあ。
で、今は講義で聞いたので、ちゃんと分かっているはずだ。 XMLとは、情報をユーザの要求に合わせて 選択的に表示するMarkup Languageだ。 サーバに蓄えられている多用な情報から、 必要な情報を選び出すことができる。 どうやって選ぶのかと言われれば、それはもう、 作成者ががんばる、としか言えないが…。
そして、これとEDIと呼ばれる技術を組み合わせる。 Electronic Data Interchangeと呼ばれる技術で、 電子的なデータ交換の総称だ。 いくつか国際標準があって、その標準に沿って情報のやりとりをするわけだが、 最近、これにXMLを合わせたXML-EDIという 規格が登場しているのだ。 とまあ、ここまでだ。 これ以上詳しいことは、まだよく分からない…。 とりあえず特徴を述べると、 それまでのEDIは、VANを用いていた。 VANとは、Value Added Networkの略称で、 ベンダによって何らかの付加価値が与えられたネットワークのことだ。 で、このVANによる接続では、専用線を引くことが必要になる。 ところが、よく知られているように、XMLはInternet上の技術だ。 だから、XML-EDIには、多くの投資が必要ない。 昨今では珍しくも何ともない、Intetnetに接続可能な端末さえあればいいのだ。 PCでもPDAでもいいだろう。 携帯電話では、XMLは動作しないと思うが…。PDAでも難しいだろうか。
三限は、流通政策論だ。 今回のテーマは、具体例だった。 流通業界は今、多様化を極めている。 卸やメーカしか見ていなかった業種店から、 消費者を見るようになった業態店へのシフト。 そして、その業態店もさらに変化を続けている。 極端な例が、ららぽーとに代表される大規模商業施設だ。 アウトレットモールとか、リージョナルショッピングセンターなどと呼ばれる。
それ以外に、アメリカの超大規模施設を見た。 向こうに行くと、大規模のレベルが違う。 なんと、街ごと商業施設にしてしまっているようなところまであるのだ。 すべての建物だけでなく、通路までショッピングセンターの一部なのだ。 もちろん、それ以外にも多彩な工夫が施されており、 スケートリンク、プール、アミューズメントパーク、 水路、そこを巡航する舟、ステージなど、 提供されているサービスは、ディズニーランドに匹敵すると言っていい。
最後に、レポートのテーマが示された。 自分の身近な商業施設について調査する、という内容だ。 グループ分けを行ったが、初めて、彼女と一緒のグループになった…。 こういうグループ分けで、彼女と一緒になったことはなかったのだ。
テーマの競合はあったが、 結局、一番楽と思われるコンビニエンスストアとドラッグストアになった。 外資系商業施設の調査となると、今のところカルフールしかないので 幕張まで行くことになってしまうが、 コンビニエンスストアやドラッグストアならそこら中に転がっている。 さらに、話し合いの結果、 僕は調査結果をまとめる役割を担うことになった。 要するに、ドラッグストアにも行かなくていいということだ。 担当の人がどこまで調べてくれるか分からないが、 書くだけなら、これはかなり気楽だ。
四限は、人間工学の講義があった。 前回に引き続き、人間工学とはどういうものかということから、 どんなことに注意する必要があるのか、などの話になった。 目的とする機能、それを実現するために必要なこと、 その他、いろいろだ。 二限の教官とこの講義の教官は同じ人なのだが、 この教官の手法として、 内容を厳格に区分して、その内容を1つ1つ説明するという、 要素還元主義の典型のような講義をする。
ちなみに要素還元主義だが、 僕の知る限り、科学の中でもかなり根本に据えられている考え方だ。 ただし、最近はそうでもないような気がするが。 複雑系などの世界は、この考え方と真っ向から対立している。 それはそれとして、科学をする場合は大抵、 複雑なものを簡単なものに分解して考えるということをする。 全体は部分からなるのだ。 そして、デカルトだったと思うが、近代科学の父と呼ばれる人の有名な言葉がある。 それが「困難は分割せよ」という考え方だ。 勉強していてなんだかよく分からなかったら、 参考にしてみるといいだろう。 分割したところで、本質を理解していないと、 結局分からないものは分からない、ということになりかねないが。
五限は、流通情報工学ゼミナールの説明、最終日だった。 最後の日だったので、希望を取っていた。 僕が希望する教官に対する希望は、 僕の知る限りでは、ほとんどなかった。 これなら、競合して希望の研究ができない、ということはなさそうだ。 僕のいる課程は流通情報工学ということで、 情報工学に興味のある学生が当初は多いイメージがあった。 しかし、学ぶにつれて、流通に興味を持つ学生が増えてきたようだ。
彼女は、最後まで迷っていたが、 結局、ベテランの教官を選んだようだ。 まあ、間違いのない人選と言ったところだろう。 …人気が殺到してしまう可能性はありそうだが。 まあ、その場合でも、彼女の成績なら問題はあるまい。
成績と言えば、 大学院へ推薦されるために必要な成績、 思ったよりもずっと基準が低くて驚いた。 なんと、課程に所属している58人中、上位22名が推薦の対象となるのだ。 58人の中には、留年している人や 3年までに100単位という 卒論着手条件を満たしていない学生も多い。 実質的には、半分より上なら推薦されるということだ。 …大学院とは、この程度のものなのか? ちなみに、課程主任に聞いて確認したことなので、 おそらくは間違いのないことだろう。 ちなみに、僕の評定平均は約2.29だ。 この値が取りうる範囲は1〜3なので、 良いとは言いきれないが、決して悪い値ではない。 僕の知人には、どちらかと言うと成績の良い人が多いが、 その中で、僕より成績のいい人は2人しかいない。 彼女はそれよりさらに上を行くかも知れないが、 彼女の単位は、77単位が「認定」という単位で、 どう評価していいのやらサッパリ分からない。 ちなみに、彼女自身も知らないらしい。 まあ、大学院に行くつもりがないのだから、あえて知る必要もないのだろう。
ついさっき、友人の名前でメールが来た。 「元気?何してるの?」と。 別に、なんと言うこともない内容かも知れない。 しかし、僕はこれに、激しい違和感を覚えた。 これをこのまま解釈すると、 僕の体調を気遣い、僕が今何をしているのかに興味がある、 という風に取れる。 この友人は、そのようにストレートに僕のことを考えることなど絶対にない。 例え僕のことを考えていたとしても、その表現は極端にひねくれている。
そこで、僕は1つの推測をした。 この友人は、大学を出たあと、恋人に会うと言っていた。 だから、このメールは恋人が書いたものではないだろうか、と。 極めて単純だが、だからこそ錯誤の入る余地の少ない、 まあまあの推測ではないかと思った。
次のメールで、相手は「バレちゃった。騙されてよ〜。」と送ってきた。 これで僕は勝利を確信して、 「彼が思っているほど、俺は鈍くない」と返してやった。 すると、意外な返事が返ってきた。 「死ねお前!やっぱおまえは鈍いよ!! だって彼女は今寝てて、ヒマだからおまえにメールしたんだよ〜☆(笑)」と。 ちなみに、「死ね」というのは、 彼なりの友情の表現だと考えて、あえて気にしないことにしている。 だいたい、5通に1通くらいの割合で「死ね」と書かれたメールが来るので 慣れてしまったのだ。
とにかく、僕はこれで敗北したと思った。 友人の巧妙な罠にはまったと思ったのだ。 ところが、罠にはまったのは事実だが、 僕が敗北していたわけではなかった。 あとから電話がかかってきて、直接話したところ、 僕がその友人の恋人からと思っていたメールは、 確かにその恋人が書いたものだったらしい。 そして、友人がその恋人をかばうために、 上記のメールを書いていたらしいのだ。 なんということだ…。 完全に騙されたと思っていた。
それにしても、うらやましいことだ。 細かいことは全然分からないが、 いろいろなことを分かり合える恋人が、近くにいるってことは…。 彼女のためなら、多くのものを擲てると思っているが、 きっと、それだけではダメなのだ。 自分の心を示すこと、彼女の心をつかむ努力。 …終わったことを、今さら言っても仕方ないのだが。 彼女に振られた直後の日記を読んでいると、今でも悲しくなる。
なんだか分からない、妙な自信を持ったのを思い出す。 自分は他と違うと思っていたから…。 あのときは、いろいろな劣等感が消えた気がした。 ずっと足踏みしていた人生で、 ようやく再び歩き出すことができた気がした。
強い自信はいい。 しかし、今の僕は、それが過信に転じつつある。 戒めているつもりなのだが、 誰かと一緒になると忘れてしまう。
ところで、この自信を持って話ができるようになったことで、 あらたな驚きを感じている。 僕はもともと、人から話術の極意というやつを聞いていた。 少し大げさではあるが、まんざら間違いでもない。 非常に簡単なことなのだが、 これを心がけるだけで、グッとコミュニケーションが円滑になるのだ。 まともな人間なら、初歩の段階なら誰でもできる。 むやみに言うなと言われたので、詳細は記さないが…。
3つの段階があるが、最初の段階だけ書いておく。 見ればそんなことか、と思うだろうが、 それは、同意することだ。 これは、意外と難しい。 何も考えていないと、相手の話にいちいち同意することなど、 普通の人間はできない。 例え、自分の感情がその相手の意見を許さなかったとしても、 相手の意見をとにかく認めるのだ。 これが、話術の極意の初歩だ。
ちなみに、ゲームか何かで見た話なので定かではないが、 軍隊にも似たような話があるらしい。 全然次元が違うので、話そのものもまったく違う話かも知れないが、 軍隊では、上官から何かを言われたとき、 絶対に反論してはならないのだ。 例えば、「何か問題はあるか?」と言われた場合、 「いいえ。」と答えてはならないらしい。 問題はないと言っているのだから良さそうなものだが、 とにかく、何がなんでも同意しなくてはならないのだ。そこで、 「はい。いいえ、問題ありません。」 となるらしい。本当かよ?と思うが…。 ちなみに、もっと極端な例が、 復唱、リターンバックと言える。 軍隊でどう用いられているのか知らないが、 操船の時、船長の意志を確実に伝えるために、 日常的に行われている。
船長が何か指示をしたとき、 その対象となる船員は、その指示を聞いた瞬間同じことを言う。 「Steady.」 「Steady, sir.」 “sir”は敬称だ。 そして、言ってから、命令を行動に移す。そして、それが終わったらもう一度言うのだ。 「Steady as 110°, sir.」 今度は行動を実行したという報告だ。 このようにして、確実に命令を実行に移すようになっている。
ということで、相手の話を聞いて、 それに対して同意を示すことが、コミュニケーションの基本になるのだ。 誰だって、自分の話を聞いてくれない人と話をしたいとは思わない。 そして、話を聞いた瞬間に否定してしまうと、 自分の話を聞いてもらったとは思ってくれない。 それは当然だろう。納得行かないのなら、 お互いの立場を置き換えて考え直してみるといい。 自分が何か言ったとき、頭ごなしに否定されたら、 気分がいいものではないだろう。
応用もいろいろ考えられる。 相手の話に同意を示すだけでは、 ひたすらうなずくだけになってしまう。 それでは、機械に向かって話しているのと大差はない。 そのため、相手の話を理解している証拠として、 相手の意図を変えないまま、言葉だけ変えて言い返してやる、 ということを僕は心がけている。 「つまりそれは、…ってこと?」 という感じだ。 違うなら違うでちゃんと話を理解できるし、 質問をすれば、ますます相手の話を聞いている、 という姿勢を強調することができる。 もちろん、いつでもどこでも、とにかくやりまくればいいってものでもないが。 ちなみに、質問をするってことは、 相手の話を聞きながら、どう切り返すか考えているということだ。 友人相手ならともかく、彼女相手では、とてもそんな余裕はない。 それができれば、少しは円滑なコミュニケーションができるのだろうか。
さらに第二、第三の段階を経ることで、 単なるイエスマンに過ぎないこの話術は、 議論にも適用できる優れた技術となる。 僕はまだ、そこまで使いこなせていないが、 口で言うだけならそれほど難しいことではないのだ。 第二の段階までなら、意識しなくても、 口のうまい人や議論の達者な人は 自然とできている場合が多い。 しかし、第一の段階を経つつ、第三の段階へ達するのは極めて難しい。
あえてヒントを示すなら、 相手が意見を持っていて、それを聞く努力をしているわけだが、 それと同様に、自分だって意見を持っている。 その意見は、主張しなければならない。 それが、第二、もしくは第三の段階のヒントだ。
RealOne Playerというソフトをダウンロードした。 それまでのReal PlayerやReal Jukeboxが統合されたソフトのようだ。 CD-Rも、うちの環境ではこれまで使えなかったが、 このバージョンでは使えるようになっている。 ただ、使ってみたのだが、2曲ほど焼き損ねている。 確実性を重視するなら、専用のライティングソフトを使った方が良さそうだ。 速度は最速で固定され、書き込みテストもしないようだ。 また、バッファも用意しないらしい。
彼女は勉強しなかったと言っていたが、 基本情報技術者試験は大丈夫なんだろうか。 最近、妙に寂しそうに見えることが多いのは 僕の気のせいだろうか。 人付き合いを恐れているように見えるのは、 僕が心配しすぎているだけなのだろうか。
調子に乗っている場合ではない。 余裕のあるときだからこそ、常に心構えをしておかないと。 まだ、彼女のために何かできるかも知れないのだから。 きっと、何もしないのが一番いいのだろう。 分かっているつもりなのだが、それでも、 目をつぶってはいられないのだ。 とにかく、干渉のしすぎには注意して、 あとは、何かできることを祈るだけだ…。 もし何かあったとしても、彼女には友人もいるし、家族もいる。 大学の教官だっているし、きっと、僕の知らない人間関係だっていろいろある。 それに、好きな人だっているはずだ。 何もできないことは分かっている。 それでも、彼女のために何かできないかと、思わずにはいられないのだ。
…眠い。 書き足りない気分だが、そろそろ寝ることにしよう。 230分だから、3時間50分も書いていたのか。 さすがにこれは、時間の無駄かも知れない…。
2002/10/19 3:20
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