Seakの日記
日々感じたことを書き留めていこうと思っています。

2002年06月14日(金) 汐路丸実習4日目

My Refererを参照したところ、
なんと、「一発芸」という言葉を検索して
この日記に来ている人がいた。
前の「アーマード・コア3」は分からないでもないが、
まさかこんな言葉でここまで来るとは…。
ちなみに、5月21日の日記である。

アクセス数、実習中にずいぶん増えていた。
多くの人に無駄足を踏ませてしまったようで、
何とも申し訳ない気分である。
まあ、正直なところ、
せっかく読みに来てくれたかも知れないのに
書いていなかったのが残念、というのもあるが。

// (続く) 2002/06/14 19:00

22:59
11日と12日の日記だが、ちゃんと船内で書いている。
Librettoを持っていって、狭いベッドに座り、
熱を持って低温やけどになりそうになりながらも書いたのだ。
それを、せっかくここに載せようと思ったのに、
使いもしないLANカードを大学に持って行ってしまっているために
Librettoをネットワーク接続できないのだ。
ちなみに、今のLibrettoは知らないが、
僕が持っているLibretto ff 1100CTには
ドライブなどという気の利いたものはない。
スマートメディアドライブがあるだけだ。
…と言っても、スマートメディアドライブは非常に役に立ったのだが。
詳細は11日と12日の日記にて。

それにしても、11時にもなるとかなり疲れを感じる。
昨日の日記に書いた彼女が昨日の夜、1時から停泊当直だった。
それで、僕はその当直をしている彼女のところまで遊びに行ったのだ。
…う〜ん、重症だな。

そんなわけで、本来寝ているはずの時間に
船橋にいたりしたので、かなり睡眠時間が短い。
それに、僕はこの4日、他のみんなが寝ているときもずっと起きていて、
本来の睡眠時間にしか寝ていない。
…まあ、それでも十分なのだが。

そんなわけで、世界が揺れている。
なんだかふらふらするのだ。
船に乗っていた記憶がフィードバックされているのか、
それとも意識がもうろうとして揺れているのか、
どちらかなのか、あるいは両方なのか、どっちも関係なく、
ただ何となくふらふらしているのか…。

14日、この日は朝から起きて、いきなり抜錨を行った。
前の日記に書いてある気がするが、
汐路丸は普段、隅田川に停泊させている。
そして、その隅田川は今、激しい環境汚染の影響で
川底にヘドロがたまり、水深が極めて浅くなっている。
5メートル程度しかないので、ちょっと大きな船ではもう入れない。
そんな状況なので、汐路丸も潮が満ちている時間にしか入れないのだ。

とにかくそんな理由で、6時半に起きて7時には抜錨を行い、
すぐに館山湾を出発した。
僕は抜錨の担当になったが、
実際に抜錨するのは機械、あるいはそれを操作する人間であり、
学生が大勢いても、実際にすることはない。
ただ見るだけである。
八景島沖に停泊したときは碇にヘドロがついて大変だったようだが、
幸いなことに、館山湾にはヘドロはなかった。
なにがきついって、そのにおいである。
八景島のときは、僕はブリッジにいたのだが、
そのブリッジにまで臭いが届くほどだったのだ。

館山湾を出発したあとにエンジンルームを見学した。
汐路丸のメインエンジンは1400馬力、6気筒だそうだ。
他にもいろいろスペックを話していたが、あとは記憶にない。
肝心のエンジンだが、どれが主機なのかよく分からなかった。
分かったのは、とにかくうるさいと言うことだ。
耳栓をして行ったのだが、それでもうるさくてうるさくて仕方がなかった。
ちなみに、汐路丸のエンジン回転数は基本的に300rpmで固定である。
速度制御は可変ピッチプロペラで行う。

ちなみに、船はそれだけで1つの町である。
シムシティ2000をやったことがある方は
アルコロジーをイメージしてもらうと手っ取り早い。
社会生活を営む上で必要なインフラストラクチャーがすべてそろっていると言っていい。
そのために、それに伴うエネルギー源も船に備え付けられていて、
250馬力の発電機が二機あるそうだ。
Librettoで日記を書けたのも、その発電機のおかげである。
まあ、家で充電して行ったのだから、
それだけでも日記を書くくらいはできたかも知れないが。

ただ、広いとはお世辞にも言えない船内に
あらゆる生活設備を詰め込んだツケは大きい。
さらに、汐路丸は練習船であるために、かなり大きな教室を備えている。
この教室を他の用途に使えばもう少し余裕があったのかも知れないが…。

そのため、明日あたり載せるつもりの11日の日記に書いてあるように、
男の部屋と女の部屋が隣り合ってるということにもなる。
それ以外に、デッキや船内通路を歩いていると
乗組員の部屋に響くとか、
教室で騒ぐとやっぱり乗組員の部屋に響くとか、
天井が2メートルと極端に低いとか、
まあ、いろいろな問題が生じるわけだ。

館山湾を出発したあとは、そのまま一気に東京に帰港した。
視界もそれまでの数日と比べれば良く、風も憂慮するほどのことはなく、
順調な航海だったように、僕には見えた。
実際はどうだったのか知らないが。
航海術などほとんど知らない素人の学生に
進路の指示をさせていたくらいだから、たぶん余裕はあったのだろう。

東京に着いたあと、着岸作業をして、掃除をして、食事をして、あとは帰った。
船から下りて1時間もしないうちに大学に着いたのだが、
そのときは、つい数十分前まで船に乗っていたのが
信じられない気分だった。
あと、船に乗る前買っていたアップルパイの賞味期限が切れていたことも、
信じたくはなかった。
その船に一緒に乗っていた教官に、6ヶ月になる娘がいるらしい。
その娘さんに賞味期限切れのアップルパイを食べてもらおうと思ったのだが、
「冗談じゃない」と言われた。
まあ、この賞味期限切れのアップルパイを数人の人にあげようとしたのだが、
誰も受け取らなかったので、自分で処分した。正確には、食べた。
それが14時頃で、23時28分の今でも特に異常はないので
大丈夫だったのだろう。
味に異常はなかった。

そのあと、みんなで遊びに行くという話があったのだが、
例の彼女が疲れ果てているようだったので、
僕もそれについて行ってそのまま帰ってしまった。
「ついていって」いるあたり、昨日書いた反省がまったく生かされていない…。
まあ、その場の人たちの有形無形の圧力が痛かったから、
という理由もあるのだが。
どうも、僕たちをくっつけないと気が済まないらしい。
学内の人とつきあうのが嫌だ、という
友人の言葉が、ようやく理解できてきた気がする。
別につきあう気はないが。

いつもそうなのだが、
眠いときの方が日記はすらすら書ける。
下手に理性に制約されない方が書きやすいものなのかも知れない。
それとも、疲れているということは、それだけその日に頭を使ったということを指すのだろうか?

ちなみに、僕たち同様疲れ果てていたはずの引率教官は、
僕たちが大学に着く頃には、すでに仕事の書類を脇に抱えていた。
実習中は仕事が滞っていたらしい。
…大学の教官も忙しくて大変そうである。
船にも一応持ち込んでいたらしいのだが、
揺れ続ける船の中で仕事なんてやっていたら
酔ってしまうのでやらなかったようだ。
…3日目の夜はかなり飲んでいたようで、顔を真っ赤にしていたが。
船ではなく、酒に酔ったようだ。
教官がそんなことでいいのだろうか?
普段はまじめな教官なので、実に意外だった。

あとは、去年この実習を取り損ねた
4年生と知り合えたことも大きかった。
きっと、僕の知らない情報を多く持っていることだろう。
今後、会う機会はあるのだろうか…。

これから先、船の中でまったく片づかなかったレポートをやらなければならない。
現実はあくまでも過酷である。

彼女からのメールはやはり来ない…。
疲れて寝てしまったのかも知れないが、おそらくは返事をする気がないのだろう。
まあ、仕方のないことだ。
// (了) 2002/06/14 23:40


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