紅葉の室生寺を再び観てみたい(10年近く前に訪れたことがある)と思い、朝早く宿を出た。近鉄「室生口大野駅」に降り立ち、まずは、大野寺(室生寺の末寺として「室生寺の西門」とよばれる)を訪れた。静かな佇まいの古刹、その対岸に大野寺磨崖仏(まがいぶつ)を見ることができる。断崖に刻まれた仏の姿(高さ14メートルに及ぶ)は、だいぶ風化してはいるが、感動的だ。 大野寺前バス停から室生寺にバスで移動。葉っぱが紅く色づく木立のなかを歩いていると、時折カメラと三脚を持ち歩くカメラマンの姿を見掛けた。国宝級の古きよき建物が建ち並び、美しい仏像も多い室生寺であるが、室生寺の象徴的な建物は「国内最小」と言われる五重塔であろう。大きさを競うのではなく、小さいながらも堂々と立つ美しさがそこにあるように思えた。 室生にはもうひとつ隠れた名所がある。室生龍穴神社が、それだ。龍神が祭られ、今でも雨乞いの行事が行われているという。鬱蒼とした林のなかに建つ神社は、昼でも薄暗く、ミステリアスな香りを漂わせていた。 奈良には行ってみたい場所が大変多いのだが、今日は欲張ることなく、室生周辺の散策にとどめ、名古屋に帰ってきた。明日からまた、日常が始まる・・・。
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