11月2日に執り行われる天河大弁財天社(奈良県)の秋季大祭を観るために、1日朝名古屋を発ち、近鉄吉野線にて下市口駅まで、そこからバスに揺られて約1時間、洞川温泉へとやってきた。途中、「○○宅前」(例えば、「山本さんちの前」てな具合だね)などというバス停が何ヶ所かあったのには笑った。 およそ1300年前、高僧・役行者によって開かれた修験道の地、大峯山。その麓にある洞川温泉は、大峯山を訪れる行者たちの宿場として栄えてきた歴史ある温泉場だ。昼過ぎに宿に到着した私は、少し休憩してから露天風呂に入ることにした。露天風呂の外、日本庭園は秋の装い。ゆったりと流れる時間のなかで、日常のわずらわしさからしばし逃れる。風呂から上がって、次は周囲を散策。だが、山里の日が暮れるのは、あまりに早い。夕方6時ともなれば、辺りは漆黒の闇に包まれる。温泉街の酒屋で地酒を買い、宿に戻る。ぜいたくな食膳に、おいしい地酒。至福の時が流れた。 さて、明けて2日朝、私は天河大弁財天社へと向かった。芸能の神として知られる弁財天が祭られており、現在も芸能関係の参拝が多いという日本三大弁財天のひとつ。そこで、秋季大祭が行われるというので、はるばるやってきたわけだ。神事の後、神社の田圃で収穫されたお米でつくられた柿の葉寿司をいただいた。午後は、神社の境内にある能舞台にて、能「殺生石」の奉納があった。「殺生石」は荒唐無稽なストーリーだが、みどころも多く、大変見応えがあった。その後、福引き、餅まきとあって、祭は終了。急ぎバスに乗り、天川村を後にした。 バスに揺られて約1時間、近鉄電車で大和八木へ。大和八木駅近くのビジネスホテルに投宿。
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