| 2004年07月18日(日) |
東京観劇ワン・デイ・トリップ |
日帰りで東京に行って来た。芝居2本を観て帰ってきたんだ。
まずは、下北沢の小劇場「スズナリ」へ。燐光群公演『私たちの戦争』を観た。今回の演出でもある坂手洋二氏が自らの取材を元に作った作品部分、今年4月イラクで一時拘束された渡辺修孝氏による『イラクからのメール』、アメリカの作家マリオ・フラッティ氏の作品「BLINDNESS(盲目)」の、3つのパートからなるこの芝居のなかで、いま実際に起こっている戦争の現実(イラク戦争とそれをめぐる状況)が描き出され、観る側に強く訴えかけてくるものがあった。 いつものことながら、燐光群の芝居はメッセージ色が強いが、芝居の面白さを十二分に伝えてくれる舞台でもあった。今年2月に初演の芝居『だるまさんがころんだ』も同時上演されており(つまり再演)、こちらと併せて観ても面白いと思う。 上演後には、渡辺修孝氏と坂手洋二氏による対談もあった。「芝居づくりのプロセスのなかで、稽古場に渡辺氏が数回訪れることによって、芝居のリアリティがより高められたのでは」との話もあった。 このところ燐光群の芝居を観る機会が多いが、現実社会に対して演劇がいかに向き合うか、そのひとつの答が示されているように思う。その表現からは演劇の可能性が感じられ、燐光群の芝居を観る毎に元気を与えられることも多い。芝居のなかで再現されている内容は目を覆いたくなるような戦争の悲惨さなのだが、そこにとどまらず一歩を踏み出そうとしている。過酷な現実を超克しようとする意志が作品全体から伝わってくる。悲惨な現実を出発点としながら、未来をどう切り開いていくのかという問題提起がなされているのだと思う。
夜は、原宿「エクスレルム」という地下空間での芝居(?)、指輪ホテル公演『リア』を観た。芝居あり、ダンスあり、生演奏あり、ストリップあり・・・、とのことで興味もあって観に行ったのだが、あまり面白くなかった。アート系専門学校の学園祭公演みたいなノリとでもいうのか、3千いくらも払ってまで観るものではないなという印象。演出もどこか「わざとらしさ」が感じられ、何もかもが中途半端。ストリップにしたって「必然性」は感じられず、安易にただ裸体をさらしているだけのように感じられた。根がスケベなんで女性のハダカが観られるのはいいのだけれど、演劇作品としては評価できなかったね。 まあ、この程度の芝居は吐いて捨てるほどあるのだけれど。それでも、ご本人たちは一生懸命やっているようで、緊迫感がまったく感じられないどこぞの劇団の芝居よりはずっといいとも思ったけどね。 夜9時過ぎに終演。実は明日は仕事、それも早番。東京駅まで急いで行き、名古屋行き最終の新幹線で名古屋に戻ってきた。疲れてはいたが、芝居で元気はもらった。観る芝居すべてがいいわけではないけど、芝居を観て歩くことは明日への活力になっているように思う。というか、私にとって芝居は「麻薬」みたいなものなのかもしれない。
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