| 2004年03月25日(木) |
『彩花がおしえてくれた幸福』、など |
山下京子さん(神戸連続児童殺傷事件の被害者・山下彩花さんのお母様)の「6年後」の手記『彩花さんがおしえてくれた幸福』を読み終えました。 事件後6年間の出来事、彩花さんとの思い出やご家族のこと、アメリカの犯罪被害者遺族や阪神大震災遺族との交流、そして少年Aに対する思いや、少年Aの両親に会われた時のこと、などが綴られています。ひとことひとことが重く心に響いてきます。そのなかから一節を紹介します。
絶望が消えて希望に変わっていくことなど ありません。絶望を抱えたまま、地獄の苦悩 を抱えたままで、それでもなお希望を生み出 していくことが人間にはできるのです。
この手記の文章の端々から、娘さんを失った悲しみが伝わってきますが、同時に娘さんやご家族への深い愛情、絶望のどん底にあっても人間への信頼や希望を見いだそうとする力強い意志のようなものが感じられ、深く感動いたしました。
今、私は土師守さん(神戸連続児童殺傷事件の被害者・土師淳さんのお父様)による手記『淳』を読んでいるところです。事件の受け止め方については山下さんと若干異なるところはありますが、無惨な形で愛する我が子を失った怒りや悲しみという点は共通してると思います。 そして、山下さんも土師さんも共通して語られていたのが、「犯罪被害者・遺族」に対する「報道被害」のことです。事件直後、ただでさえ傷ついているのにもかかわらず、マスコミの心ない取材攻勢にさらに心を深く傷つけられた、という点です。「人権」「権利」というものに対する意識を一般市民が高めていく必要があるのではないかとも感じています。
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