| 2004年01月26日(月) |
マイブーム2004冬(その1) |
「詩人・塔和子」の巻
マイブームは数々あって、それはもう節操もないくらいに。でも、いいものはいいのだからしょうがない。今年は、マイブームを随時紹介していこうと思うが、今日はその第1弾。詩人の塔和子さんだ。 塔さんは元・ハンセン病患者として瀬戸内海の小さな島にあるハンセン病療養所に入所してられるが、数年前に詩が高く評価され高見順賞を受賞している。残念なことに詩集は書店にはあまり出回っていないようだが、とてもいい詩がたくさんある。ハンセン病療養所に住まう人達のなかには、本当によい詩や俳句・短歌を詠まれる人も少なくない。過酷な状況に身を置いた人にしかできないであろう表現がひしひしと伝わってくるのだ。そのなかで特に塔さんの詩は素晴らしいと思う。 そういえば、先頃塔さんの日々に密着したドキュメンタリー映画が完成し、全国で上映会が開かれているとの話もある。詳しい情報は得ていないが、それもぜひ観てみたいものだ。 今日は、塔さんの詩を1篇だけ紹介するので、味わってみてほしい。題は、「雲」。
意思もなく生まれた ひとひらの形 形である間 形であらねばならない痛み
風にあおられて 流れる意思もなく流れ 出合った雲と手をつなぎ 意志ではなく へだてられてゆく距離
叫ぼうと わめこうと 広い宇宙からは かえってくる声もない
そして 消える意志もなく 一方的に消される さびしさを ただようもの
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