夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2002年07月23日(火) 旅ゆけば〜犬島・銅精錬所跡

 7月21日、22日と岡山を旅してきた。主目的は、「維新派」の野外公演<カンカラ>を犬島(瀬戸内海に浮かぶ小島)まで観に行くこと。ついでに岡山市内や倉敷を散策してきたのだが・・・。

 21日、朝8時すぎに名古屋から新幹線「のぞみ」に乗車(「のぞみ」は今回初めて)、10時くらいには岡山に到着。午後3時のフェリー(新岡山港発・犬島行き)の時間まで、岡山城(壁板が黒く塗られており、「烏城(うじょう)」とも呼ばれる)、後楽園(金沢・兼六園、水戸・偕楽園とともに日本三名園に数えられる)などを見て回った。そう言えば、市内を走る路面電車にも乗った。

 午後3時の犬島行き高速フェリーに揺られ、30分弱で犬島に到着。島内をしばし散策し、5時から「発電所跡」にて舞踏家・岩下徹さんによるダンス公演<みみをすます>を観た。照明・音響効果は一切なく、自然の光の中で、周囲の音に耳をすましながら、ダンスを観る。演じられる場所も固定されておらず、岩下さんが移動するのに合わせて観客も移動した。40分ほどの上演だった。野外公演はリスクも大きいが、その場の使い方でいかようにも面白くなるものだと感じた。率直な感想としては新鮮で面白かったが、踊りそのものについてはさほど感動はなかった。

 維新派公演の開場を待つ間、出店で食べ物、飲み物(言うまでもなくアルコール入り)を購入し、飲み食い。
 6時半に公演場所である「銅精錬所跡」が開場。おだやかな島の一角に突如として巨大な構造物が出現する。鉄管が幾重にも組まれ、舞台・客席がセットされている。高い煙突や石切場、周囲の森、そういった島の風景が、そのまま舞台のセットとして組み込まれている。
 7時開演。その時点で空はまだ明るい。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフとした新作野外劇。ヂャンヂャン・オペラと名付けられた独特のリズムを駆使した幻想的な世界が展開され、タイムスリップしたかのような錯覚を覚える。そのうちに辺りは暗くなり、空にぽっかり浮かんだ月が鮮明に映った。2時間ほどのパフォーマンスは瞬く間に終わった。理屈抜きに面白かった。迷宮に誘い込まれ、この世のものと思われぬ幻想の世界にしばし酔いしれ、現実世界に引き戻されてなお、直前まで存在したはずの物語世界が入り乱れ、夢の余韻に浸っていた。余韻はフェリーで島を離れる時にもまだ残っていた。
 
 その晩、岡山市内のホテルに宿泊。明くる22日は、レンタサイクルを走らせ、吉備路を旅した。桃太郎伝説にかかわる「吉備津彦神社」「吉備津神社」を見て回った。その後、倉敷市内を散策し、新幹線で名古屋に戻った。
 で、一度帰宅してから、泊まりの「ボランティア活動」に向かったのだが。さすがに疲れた〜。でも、楽しかった。
 その翌日である今日からまた仕事だった。まあ、楽しいこと考えて毎日を過ごしていこう。
 
 


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