夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2002年07月04日(木) 永久欠番

 私は、実にいろんなジャンルの音楽を聴く。特にジャンルは問わないものの、好き嫌いははっきりしている。好き嫌いについて説明しだしたらキリがないけど、その人でしか表現できない何かを持っている人が好きであることに違いはない。
 例えば、中島みゆきは、昔から好きなアーティストの一人だ。彼女の代表曲(一般的な評価も含めて)は恐らく「時代」ではないか、と思うのだが、彼女の知られざる名曲も数知れないのではないだろうか。そのなかで私はアルバム「歌でしか言えない」に収録された「永久欠番」という曲が大好きだ。そのことについて、あえて説明はしない。その詞全体を以下に書き出すので、味わってみて欲しい(中島みゆきの歌声あってこそ、味わい深いものにはなるのだが)。

  どんな立場の人であろうと
  いつかはこの世におさらばをする
  たしかに順序にルールはあるけど
  ルールには必ず反則もある
  街は回っていく 人ひとり消えた日も
  何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと

  百年前も百年後も
  私がいないことでは同じ
  同じことなのに
  生きていたことが帳消しになるかと思えば淋しい
  街は回っていく 人ひとり消えた日も
  何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと
  かけがえのないものなどいないと風は吹く

  愛した人の席がからっぽになった朝
  もうだれも座らせないと
  人は誓ったはず
  でも
  その思い出を知らぬ他人が平気で座ってしまうもの
  どんな記念碑も雨風にけずられて崩れ
  人は忘れられて 代わりなどいくらでもあるだろう
  だれか思い出すだろうか
  ここに生きてた私を

  百億の人々が
  忘れても 見捨てても
  宇宙の掌の中
  人は永久欠番
  宇宙の掌の中
  人は永久欠番


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