夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2002年04月12日(金) サーカス

 今日、職場の行事の一環で「木下サーカス」(於:ナゴヤ球場)を見に行った。サーカスって、あの幻想的な空間とか非日常的な時間の流れとか、何かワクワクさせられるよね。
 例えば、大がかりなマジック・ショー。大きな透明な箱のなかに美女が入り、布が被せられる。次の瞬間、布を取り去ると箱のなかにはトラが現れる。え〜っ、どんな仕掛けになってるんだ。考えている間もなく、舞台は転換していく。今度は、空中から吊られた二本のロープを女性二人がつたってある程度の高さまで上っていく。と、片足をロープに巻き付け、宙づりになりながらくるくると旋回を始める。お〜っ、すげえ。思わず口をあんぐりと開けてしまう。
 目の前で展開される世界を見ながら、私は空想をどんどんふくらませていく。例えば、こんな芝居があったら面白えだろうなあ、なんてね。オープニング、暗転明けで(檻に囲まれた)舞台上にライオンが登場、咆吼を残して舞台奥に消えていく。とともに、象にのって役者が舞台に入ってくる。物語が展開してしばらくすると、轟音を立てて、球状の檻の中をオートバイが暴走する。そのボルテージのまま、クライマックスへと突き進む。いよいよラストは空中ブランコだ。観客の興奮が最高潮に達したところで暗転。暗転明けとともに満場割れんばかりの拍手、そして、スタンディング・オーべーション。観客は帰ろうともしない。興奮は冷めるどころか、高まる一方だ。劇場全体(この場合、テント公演か野外公演だろうな)が異様な空気に包まれる。なんてね、私たちの舞台も、お客さんの気持ちを思いっきり揺さぶるようなものにしたい。
 公演初日まで1週間。もう後戻りはできない。悔いることのないように、あらんかぎりの力を出し尽くしたいと思っている。


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夏撃波 [MAIL]