バカ恋
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■ 出産ドラマ 〜陣痛〜 ■



日曜日の夜の病院。

早速、陣痛室へと連れて行かれる。

既に、ひとりの妊婦さんが陣痛中で、

おなかにつけた陣痛監視装置から胎児の心音が聞こえていた。

夜勤の看護婦さんに促され、

ピンク色の病院着に着替え、診察台に上がり、

今朝方におしるしが在った事、

陣痛の間隔が壱拾五分おき位になった事などを言い、

其の後、内診を受けた。

内診の結果、子宮口がまだまだ開き切ってないことが判明したのだが、

経産婦と云う事も在り、状況が急変する可能性もあるので、

陣痛室で暫く様子を見ることになった。


このまま陣痛が治まってしまう事もあるし、

朝まで続く事もあります。

明日の朝、もう一度内診をして、その結果によっては

お家に帰って貰う事になるかもしれませんので。



このまま朝まで陣痛なんて耐えられねえ・・・

と思いつつ、規則的にやってくる陣痛の波を乗り越え、

持参したお菓子やジュースを食し、








様子を見に来た看護婦さんの目は明らかに

『お前、家に帰れよ・・・』

と語っており、

隣のベッドにいる妊婦さんの陣痛に苦しむ声が切なかったのだった・・・。





おなかにつけてあった陣痛監視装置が外され、

何かあったらナースコールで呼ぶようにと言われた。

長丁場になると踏んだ看護婦さんは

とにかく、ゆっくり休んで

と言って陣痛室を後にした。




つづく




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