バカ恋 | back index next |
■ 覚悟を決めた夜 ■ でも、其れをあなたに告げることが出来なかったのは、 少しでもあなたの笑顔を見ていたかったから、 少しでもあなたと一緒に過ごしたかったから・・・ 「もう駄目かもしれない・・・」とあなたが呟いたあの夜。 あたしは、こんな日が来る事を何処かで判っていました。 この世の中にはどうにも成らない現実もあると云う事を痛感した夜でした。 人の力とは此れほどまでにちっぽけなモノなのかと、 酷く思い知らされた夜でした。 あなたと出会ってから一年が過ぎ、 あたし達は何処へ行くにも一緒で、時々拗ねたりもしたけれど、 あたしにとってはかけがえのない存在のあなたでした。 あなたは気付いてないかもしれないけれど、 あたしはずっと前からあなたの事を探していたのです。 ずっとずっと恋焦がれ、やっとの思いであなたと出会えたのです。 好きで好きで、たまらなく好きで、 だから、あなたと会えた事も運命だったと思っています。 でも、もう其れも過去の事になってしまうのですね。 あなたは後少しの命・・・ 其の息の根をあたしが止めるのです。 あなたを愛して止まない、このあたしがあなたの命を奪うのです。 ようやく今、あたしは其の覚悟を決めました。 「まだ生きているよ」とあなたは言うけれど、 動けないのであれば、あなたの存在する意味は無いのです。 死んだも同然なのです。 あたしだって辛いのです。其れだけは判って下さい。 あなたをどれ程愛しているか、あなたをどれ程大切に思っているか、 あなたなら判るでしょう? あなたの事は決して忘れはしないでしょう。 あたしにとってあなたは特別な存在。 此の先もずっと特別な存在。 あなたと過ごした一年間の思い出を大事に胸にしまって、 あたしは此れからもあなたの分まで生きて行きます。 さようなら さようなら さようなら さようなら さようならトゥインゴちゃん! |
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