映画鑑賞日記
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◆STORY それでも殺さなければ。命を指先に感じながら。 第二次世界大戦でもっとも激烈な闘いと言われたドイツとソ連のスターリングラード戦。世界の行方を決めたのは、若きスナイパーだった。実在した伝説のスナイパー”ヴァシリ・ザイツェフ”の極限の愛と生の物語。
◇感想 ふぅ。戦争映画はどれを見ても、悲惨ですね。今まで、見た映画で戦闘シーンが一番リアルでぐちゃぐちゃで悲惨だったのは、「プライベートライアン」でしたが、死体がごろごろ転がっている状況においては、スターリングラードも同じでした。なんか、ああいうところを経験した人にとっては人が死ぬことというのはなんでもないことのようになってしまうのかもしれませんね。消費財のように使われる兵士達は味方からも敵からも殺される…。ほんと戦争に巻き込まれない自分を幸せに思います。
でも、普通の戦場シーンでの、戦争中という緊迫感はおもったよりなかったかも…、狙撃手同士の一対一はすごくピリピリしてたんですけどね。でも、あんなかんじなのかな?ほんとの戦場は。なんかすべてに無関心で、どこからどこまでが戦場なのかわからなくて。死体と一緒にまぎれて相手をさぐったり…。ほんとは戦争は心理戦だ。とよく言うけれど、なんかそれをひしひしと感じさせられたよ。
さてさて、肝心のストーリーですが、ぴりぴりした戦場のなかで、繰り広げられる、狙撃手のもっとピリピリした感覚が上手く表現されていたように思う。また、それと並行して描かれる愛の物語など、心理的描写がうまく出ていたと思う。人間の欲望、恐怖、愛情、憎悪、まさにヒューマンストーリといえる映画だったと思う。
それから気になったのは、この主人公はソ連兵なのに、製作国がアメリカなど資本主義国が製作しているということ。第二次世界大戦時は、図らずも、アメリカとソ連は協力関係にあったかもしれないが…。ある意味、敵対していた共産主義国の兵士を主人公として映画を製作した意味はなんなのかを考えてしまった。 共産主義についてそこまで、詳しく自分自身で理解しているわけでもないし、それをどうこうつっこまれても困りますが、個人的に理解している範囲で感じたのは、やっぱり、共産主義でいくら階級と言うものをなくし、だれでも平等に分け合うべきだといってもそれは違うということをこの映画の1シーンでで言わんとしていたのではないかと言うことである。
人間は、やはり他の人をうらやましがるし、他のひとより自分が優れていると考えたい生き物である。うーん。どこまでそれを認めるかは問題かもしれないけど、やっぱりある程度それはあって当然だし、あっていいんじゃないかとこの映画をみてちょっと思ってしまいました。なんか製作者の意図にはまった気がしていやなのですが…。
ともかく、勉強になる映画でした。 ピリピリした緊迫感もGOOD!!
総評 ★★★★☆ 内容 ★★★★★(人間の本質を描こうとしている映画だと思った。) 音楽 ★★★☆☆(まったくもって普通) 映像 ★★★☆☆
上映時間:131分 製作年:2001年 製作国:アメリカ・ドイツ・イギリス・アイルランド合作 監督・製作・脚本:ジャン=ジャック・アノー 脚本:アラン・ゴダール 製作:ジョン・D・スコフィールド 撮影:ロバート・フレイズ 音楽:ジェームズ・ホーナー 出演:ジュード・ロウ/ジョセフ・ファインズ/レイチェル・ワイズ/ボブ・ホスキンス
レンタルDVDにて鑑賞
公式サイト http://www.stalingrad-movie.com/
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