カタルシス
DiaryINDEX|past|will
『サウンド・オブ・カラー 地下鉄の恋』鑑賞
【内容】 香港と、上海。二人のいたずら天使が、ふれあうことのなかった男女を結びつけ、クリスマスに小さな恋を成就させる、優しさと愛があふれる物語。(ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン公式サイトより)
原作というか 製作のベースになったのは台湾で人気の絵本『地下鐵』です 向こうでは“ジミーの絵本”といったら有名だそうで 色彩鮮やかな絵が特徴なのだとか 絵本の内容は読んだことがないのでよく解りませんが カラフルなフレームとファンタジックな展開で“ジミー風”を表現しているらしい 物語そのものはほとんど映画オリジナルです
⇒●ジミーの絵本
=香港= 誤魔化しや口先ばかりで世の中を渡っていたホウが ある日出会った女性ホイヤー 控え目だが明るくウェットに富んだ聡明な人柄 見た目にも充分魅力的な彼女は適齢期を迎えているのに恋人の一人もおらず 男手一つで自分を育ててくれた父親を安心させるためにも良縁を探そうと ホウの経営する恋人斡旋会社を訪ねて来た
「どんなお相手をお望みですか?」 「誠実な人がいいわ 見た目はどんなでも構いません 私は目が見えないから」
白い杖を手にした彼女は 音だけの世界に生きる人だった
=上海= 台湾で平凡なサラリーマンをしていたジョンチャンは片想いの相手へクリスマスカードを送った しかし秘めてきた想いを打ち明けたはずのカードは天使の悪戯によって営業先の女性に宛てたものとすり替えられていた 片想いの相手には誤解され失恋してしまった傷心のジョンチャンの元へ 営業先に送ってしまったカードの返事が届く
「お手紙ありがとう けれど私はあなたの想いにいは応えられません 私は恋をなくしたばかりです でもまだ彼を想っています あなたの言う通り“片思いは人を狂わせます”」
自分と同じように失恋してふさぎ込んでいる手紙の主に移入してしまったジョンチャンは 仕事で交換した名刺を頼りに 面影すら思い出せないような相手を訪ねて上海に向かった
2つの話が同時進行する形態ですが 双方がリンクすることはありませんでした 独立した2つの物語が交互に進んでいく欧米ドラマのような感じです
どちらのカップルも出会いのキッカケを人間に扮した天使が小細工するんですが この天使が見ている側にも天使と分かりにくく 一見するとただの変な人 映し方から考えると向こうでは人気の俳優さんっぽいんですが 顔を覚えていない身としては ホウ(トニー・レオン)の友人たちと姿形が似て見えてバッチリ混同させてしまいました(苦笑) ついでにジョンチャンの元々の想い人は『藍色夏恋』の女の子だったらしいよ 全然気がつきませんでしたが(ダメじゃん)
今回トニーの相手役だったミリアム・ヨンさん 特別美人ってわけじゃなかったですが 茶目っ気のあるお醤油顔でキュートな女性でした というか サミー・チェンと超かぶってるよ… こんなに似ていると仕事し辛くないんだろうか(余計なお世話) まぁ どちらも元がスッキリした顔つきの女優さんなんで お化粧でいくらでも化けられそうではあるんですけどね 香港で人気な女優のタイプは結構解りやすい(苦笑)
一方の上海組は朴訥な青年の役にチャン・チェン ウォン・カーワイの『ブエノスアイレス』やアン・リー『グリーン・ディスティニー』への抜擢で香港・大陸・ハリウッドにまで名前を知らしめることになった台湾出身の俳優さんです 香港明星のような華はないんですが 気骨というか硬派な印象を受ける男前さんです 普通っぽさがカッコイく見える好青年な感じ 昨年公開された『百年恋歌』という映画で3種の“男”役を手堅くこなした演技派です(“女”役は台湾スターの スー・チー)
そんなチャン・チェンの相手役をしているのはドン・ジェという大陸の女優さん 可憐な女の子でした でも役柄によっては媚びた意地悪娘にもなりそうな 儚気な見た目の割に意思の強そうな瞳を持っていた 特典映像で彼女のプロフィールが少し語られていましたが 軍属劇団の役者さんだったらしいです ・・・しゃ 社会主義!(゜゜;) 瞳の強さが何となく解った気がする!
話の内容を解説すると
=香港組= ⇒天使の手引きで恋人斡旋所に電話をするホイヤー ⇒ホイヤーの電話と機転でクレーム客から難を逃れるホウ ⇒斡旋所を訪ねるホイヤー ⇒電話で助けてくれた恩人と解ってホイヤーの相手探しを真面目にしようとするホウだが 彼女の盲目がネックで相手が見つからない ⇒悪友の勧めた怪しげな飲み薬を飲んで一晩のうちに失明するホウ ⇒ホウが失明したと知り 純粋な親切心から世話してくれるホイヤー ⇒見えない目の方が見えるものがあると知るホウ ⇒順調にうまくいってるのに再び天使が登場 まったくもって余計なちょっかいをかけていく
⇒⇒さて どうなる?!
=上海組= ⇒それぞれに贈るためのクリスマスカードを用意するジョンチャンの隙をみて 封筒の中身を入れ替える天使 ⇒職場でカードを広げた憧れの彼女に「これはイヤミ?」とカードを突き返され落ち込むジョンチャン ⇒数日後取引先の女性から覚えのない手紙の返事が届き カードの中身が入れ替わっていたことに気づく ⇒間違いの相手も自分と同じように 想いを成就させられず苦しい日々を過ごしているとわかり 励ましてあげたくなったジョンチャンは唐突に上海へ向かった ⇒上海で働く女性トンレンは届いたカードに誠実な返事を返した 相手は顔も思い出せない男性だったが 片思いを募らせている姿がまるで自分のことのように思えたからだ ⇒ある日トンレンは仕事帰りに一人の青年と出会った 彼は台湾から来たのだと言う
⇒⇒さて どうなる?!
あり得ない出来事(by天使)が頻発するのは香港組の方ですが 恋愛形成の流れは 日数かかってるしエピソードも盛りだくさんで割と理解できます 逆に上海組の出来事は実際にあってもおかしくない程の「奇蹟」ですが 好意を寄せ合う事情が衝動的過ぎる お互いの身の上に移入して同情し合ってあってるだけに見えました だいたい台湾⇔上海の距離を見知らぬ男性が訪ねて来たら ドン引きすると思うですよね いくらチャン・チェンみたいな好青年でも 今のご時世女の子の方は警戒するでしょ(苦笑)
天使の行動がイマイチ理解し難いのは香港組 天使の意図が解りやすかったのは上海組 ただ どっちにしてもカットされたシーンが多かったみたいで 説明不足の感あり ぶっちゃけ天使は出て来る必要なかったと思います(苦笑)
香港組の方が可愛らしい恋愛模様でほのぼのしますが 『地下鐵』のイメージは上海組の方が色濃いかと もっとも絵本の方は“盲目の女の子”が登場するみたいなので イメージもテーマも半々に分けちゃったみたいな仕上がりになってるみたいでした
トニー目当てに見るには まぁまぁ悪くないです ミリアム・ヨンなかなか可愛かったヨ ホイヤーのお父さんにラム・シュー 最近見た香港映画には全部出てるんじゃないか?ってくらいの超多出演俳優です(笑) ホウの悪友3人組にアレックス・フォン チョイ・ティンヤウ そしてエリック・コッ(・・・痩せたなぁエリック・コッ) 天使はファン・ジーウェイという人でした ちょっとしか出て来ないのに意味ありげな映り方してるし 妙に煌びやかな印象を受ける人だったので きっと私が知らないだけでかなりの人気者なんだ そうに違いない チャン・チェンとドン・ジェは抑え目で丁寧な演技をしていました 台湾はそうでもないけど 大陸の人には地味〜なイメージがあるので あんな感じで良かったんじゃないかと 個人的には思いました(何気に失礼な発言)
『PRIDE(第1話)』鑑賞
【あらすじ】 主人公の花無缺(ファーモウキュウ)と小魚児(ショウユウイー)は、孤児としてそれぞれ異なる環境で育った双子の兄弟。 武術が盛んだった明の時代に、女ばかりの集団「移花宮(イーファゴン)」があった。ある日「移花宮」の最高位にいる邀月(ユウユ)が怪我をした男性、江楓(ゴンフォン)を助けて宮内に連れ込む。そして、一方的に江楓を好きになってしまう。しかし、江楓は世話をしてくれた下女・花月奴(ユウロウ)に心を奪われる。二人は、鉄則の厳しい移花宮を逃げ出し、後に花月奴は双子を産む。それを知った邀月は怒りのあまり二人を殺し、生まれた赤ん坊のひとり花無缺を奪い去り、残された小魚児をわざと江楓の親友である燕南天(インナンテン)に残す。そして、この双子が大きくなった時、互いに殺すように仕向けたのだ。仇の家に追われた燕南天は小魚児を抱えて逃げ、やっと悪魔島にたどり着くも気を失ってしまう。しかし、小魚児は島の十大悪人に育てられることになる。18年が経ち、花無欠は移花宮で数々の武術を身に付けた、才知溢れる青年に成長していたが、2人の(移花宮の)主人の命令には絶対服従であった。一方小魚児は、悪魔島で十大悪人からさまざまなケンカの技巧を学んだ。 両親を殺され離ればなれになった双子の兄弟が、18年の時を経て運命の再会を果たすが・・・果たして二人は移宮花の邀月の計画通りに殺し合うことになるのだろうか・・・。(JBOOKより)
ニコラス・ツェ目当てで借りてきた香港のTVドラマです 原題は『小魚兒與花無缺』 ベースになっているのは香港の人気武侠小説作家・古龍(グーロン)の『絶代雙驕』っつー作品だそうです この物語を改編・脚色してアクションとコメディが満載のシリアスドラマに仕上げられました!
「シリアスなのにコメディ」←香港古装片ドラマ はここがポイント!!
つづきも早く見なくちゃ〜!(ツボだったらしい)
『天使のいたずら』1968年/イギリス
DiaryINDEX|past|will
|