カタルシス
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11時半に下北の駅で友人3人と待ち合わせていましたが 各人電車の遅れや道迷いなどのプチトラブルに見舞われ 誰一人として時間までに到着できず(苦笑)一番早かったのが5分遅れの私ともう一人でした 15分遅れで更に一人到着 12時になってやっと全員集合です
本日は「劇」小劇場という小屋で 劇団め組の公演『傀儡〜忘れ得ぬ面影の総司〜』を観てから 夕方その劇団の『交流会』というものに参加することになっています 公演は12時半開場13時開演なのでそれまでゆっくりお茶でもしていようと 近くのファーストフード店に落ちつきました 私は朝食べてこなかったのでここでバーガーセットをもきゅもきゅ…
今日の面子は普段 舞台や映画を観たりする仲間で 各公演必ず4人一緒というわけではないものの 大抵がこの4人のうちの誰かと一緒なことが多く 自然チケットの手配なんかもこの中で手分けするのが当たり前になってきました 自分は行かない公演でも電話予約に参加してみるとかネットリザーブかけてみるとか お互いにフォローしあって舞台やら映画やらを楽しんでいます
で 何だかんだで毎月1回くらいは全員で顔を合わせていたんですが 先月は4人が揃うことがなく バラバラに2人や3人になることはあっても チケットの分配をするのには皆が揃わないと面倒くさいことになりそうだったので 全員が揃うまでそれぞれが手配したチケット類は各自保管という状態になっていました その間約1ヶ月 久々に集まったら皆それぞれに精算のブツを持参しておりまして…
そりゃもう大変なことになりました(^^;)
いつもだったら事前に振り分けしておくんですが 何しろ1ヶ月会ってなかったので今日のチケットすら代表の子が持っている状態でした なので開演間際に待ち合わせて誰か遅刻でもしたら笑えないと思い 早めに集合をかけていたのですが 結果的に約束の時間を30分オーバーして全員が揃ったという話なので 賢明な判断だったと言えるでしょう(苦笑)ちなみに公演は最前列 交流会は2列目だそうです 遅刻とか絶対ありえないですから!(汗)
ファーストフード店の一角で 手に手に各種チケットを取りだしては現金との交換です 中にはチケット渡し合って相殺とか差額だけ支払い なんて場面もあり 皆が皆全く同じ公演でも同じ枚数なわけではないので 必死に計算 やり取りが終わったときには チケットが5・6枚ずつ各人の手元にある感じでした 軽く束になった…
↓自分の分だけですが内訳紹介 ◎傀儡(め組11/3)&交流会参加券 ◎傀儡(め組11/5) ◎そこそこ黒の男(池田鉄洋 作・演出) ◎トーチソング・トリロジー(篠井英介ほか) ◎少年ラヂオ(キャラメルボックス) ◎ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(山本耕史主演の邦版ミュージカル)
時間に遅れぬよう店を出て移動開始 最前列なので心持ちお化粧直しなどしてみたり(笑)
「最前だからってそこまで見えないでしょ」と思ったら大間違いですヨ 下北沢「劇」小劇場ったら本当に“小”劇場なんですから 最前は桟敷状態で背もたれなしのベンチ席にお座布が置かれているような そんな距離感の小屋なんです! 足伸ばしたら舞台にぶつかっちゃう近さなんです! 役者さんが客の顔を見ながら芝居するわけはないですけれども こっちとしちゃやたらな格好では自分が気になってしまうというような そんな緊張感に包まれる劇場です 今回友達がFCで皆の分を申し込んでるんですが「今日と楽日の5日の両方とも最前列だよ」とメールで報告されたときには「劇小でサイゼン?!!Σ(°Д°;)」とおののいたものでした その時点で劇小の内部を知っていたのは4人中2人 私ともう1人の友人は以前にこの小屋で2度ほど芝居を観たことがありました これがたまたま今回と同じ劇団め組の公演でして FCに入っている友人は前々回の公演を観て一目惚れしたそうですが 劇団名を聞いて私と友人は「あ〜…(超納得)」みたいな反応をしたのでした お互い全く情報交換してなかったのに同じ劇団に掴まったわけですね(笑) 類は友を呼ぶと言いますが この4人は類友過ぎてソラ恐ろしいくらいです 影響しまくりさせまくり(^^;)
と そんな背景を踏まえつつ いざ最前かぶりつきの観劇です
『KUGUTSU 傀儡〜忘れ得ぬ面影の総司』
【ものがたり】土方歳三、人生最後の冬は蝦夷であった。北国の雪解けと共にその生涯が終わることを予言するかのように、土方の前に一人の青年が現れる。吹雪と共に現れた謎の青年は、土方と近藤勇に命ぜられるまま人を斬り続けた今は亡き沖田総司の面影を宿していた。雪の精か現実か、青年の紡ぎ出す怪しの世界に、土方は自らの波乱の人生を振り返ると共に、その死期が近いことを知る――(シアターガイド・ネットより)
あー えー 私の目にはこの話 切なく恋情交差するラブストーリィ に見えました・・・ もぎゃー!何か気恥ずかしかった!最前で見るのは思くそ照れた!!ところどころ直視できずうつむいてしまったッorz
ヤー 数年前観たときにはそんな感じてなかったんスけどもね 前回の『ASSASSIN 彰義隊後日譚』ではちょっと感じてましたかね 何というか 必要以上な艶っぽさ? 時代劇の男性を演じるにあたって「艶」は重要且つ必須なポイントだと思っていますが 前面に出し過ぎるとあざとさを感じてしまうというか「そっから先はこっちに想像させて!」と思ってしまう自分がいます 見えそうで見えないチラリズムっていうのかな 推し量る先の深み のようなものがあると もっともっとイイ感じになるのになぁ〜(^^;) と思ったのが一番の感想でした
展開とか台詞は叙情的で美しかったです 限られた空間を上手に使っていました 前回のサザンシアターで見たダイナミックな演出とはまた違った趣があります ただちょっと沖田がね 女々しい・・・とは違うな 女の子みたいな心情の持ち主で マイ沖田像とはかなりズレがありましたね(苦笑) 傀儡(操り人形)という代名詞をタイトルにしているように 京都時代の新撰組で沖田は 近藤と土方の言われるままに 心を殺して殺戮を繰り返していた という設定になっていましたが それも私の思う沖田像とは ちょっと違う でも 今回の公演はその「傀儡」の部分がキーポイントなので そこに文句をつけては始まらないと承知で観てました 自分のイメージと違っても面白ければいいと思うし ただ丸呑みはしないよってだけのことです
演出では黒猫や白鷺が良かったです 猫は黒無地の留袖に真っ赤な紅 白鷺は絹風(実際はポリだろうけど)の文様織り込みのある白振袖で白手拭を被り顔を半分隠しながら 長い袖をパタパタやって羽ばたきを表現してました どちらも女性が演じていて その他に女性の出番はありませんでした
それから一番の見せ場だったのであろう「傀儡」の場面は秀逸 私思うにこのシーンを見せたくて作った話だったんじゃないのかと(笑) 見た目にも美しかったし 文楽風に添い立ちをした近藤・土方に 操られる総司の様が見事でした
この公演はあのシーンに尽きるな うん
全体の感想はこんな感じです 文句言ってるみたいになっちゃいましたが 否定してるんじゃないのだ ツッコミどころは多々あれど 作品として面白かったし役者さんたちも魅了的に好演なすってました 劇団そのものの株は上がっております 次回作も観る気満々サ☆
ではここで役者視点感想を箇条書きにて
藤原さん・・・相変わらずカッコイイ 洋装土方が似合い過ぎでした! 乙矢くん・・・狭い舞台ながら立ち回りは圧巻 でもなんでお引きずり(裾を引き摺って歩く丈長な着物)だったんだ沖田?? 野村さん・・・男前な榎釜!!美!キャラもずるっこくなくてイイ感じの江戸っ子だったネ 土山さん・・・今回のクリティカルヒット相馬!相馬イイ!(ちょっとキラキラし過ぎかもだけど)笑 竹下くん・・・地味だけど毎回いい芝居してるね 涙ポロリが最前からはよく見えました スゴイなー役者って 菊川さん・・・喋りの流れが好きでした 粕谷というキャラがまた良かったと思うス 城太郎さん・・・渋い!でも実際は一番あり得ない役だったかなー(苦笑) 酒井さん・・・好きだ!orz でも実は今回の近藤よりも前回の山岡が好きだった(え) 高橋さん・・・気の張った声がカッコイイと思う女優さん 顔が知り合いに超似てて親近感持っていたり(自己完結) 清水さん・・・正直舞台の女優さんだと思う 舞台に立つと凛々しくて素敵 八島さん・・・黒猫可愛かった!目とか超ネコっぽかった!!
公演後のカーテンコールが1度で終わってしまう代わりに この劇団さんでは終演後ロビーや劇場の外で衣装姿のままの役者さんと軽く交流できる時間が与えられています 簡単な感想を伝えてツーショット写真を撮るくらいのことは 毎回の公演ごとにしてくれているみたいです 昼・夜あるときも ちゃんと昼公演の後と夜公演のあとにその時間があってスゴイと思います 役者さんお疲れでしょうに…
という訳で今回ももちろん例外ではなく 客席を出た我々を役者さんたちが出迎えてくれました 人気の役者さんの近くにはもう既に順番待ちの列ができていて 各人入り乱れて動くものだから 劇場の前の道路は大騒ぎです しかもめ組は基本が時代劇なので明らかに人目を引く引く(^^;) ま それも目論見のうちなんだと思いますが 特に劇小はハス向かいに本多劇場があるし すぐ脇の道を入れば老舗の小屋スズナリに通じています 道行く人の中に芝居好きさんがいて興味を持ってくれたりしたら 願ったり叶ったりってなもんでしょう こないだのサザンシアターは本当に内輪向けだけのサービスでしたけどもね 池袋芸術劇場ではどんな感じだったのかしら?
私はカメラ等持参せずに来ていましたが(撮れるのは知ってたけど)友人たちは撮る気満々で来ているから 人気役者だろうがなんだろうが 健気に順番を待っています 彼女たちのご贔屓さんは乙矢くんと野村さん それぞれに彼らが空くのを待っているので 友人が乙矢くん待ちの子に 私が野村さん待ちの子にくっついて カメラマン役をすることにしました 私は特定の役者さんがどうこうよりも 劇団全体の雰囲気や その公演での「役柄」に惚れているタイプなので ツーショットとかはあんま興味ない… 撮るなら衣装姿の役者さんに役の雰囲気で佇んでもらってピン撮りしたい(コスプレかよ)
そんな賑わいも この後交流会が控えている関係で いつもよりアッサリ退いて行かれる劇団員さんたちの後ろ髪を 必死に引っ張るファンの皆様(苦笑) 交流会はFC申し込み限定なので行きたくても行けない人だっていたでしょうしね 我々は交流会にも参加できるので そこでしつこく残るようなことはせず 次までの時間をまたもやお茶で埋めようと近くのファミレスに入ったのでした ちなみに我々3人はFC未加入です 今回は唯一入会している友人1名の名義で4枠取ってもらいました チャッカリですか? チャッカリですね(笑)我々的にはこれも“手分け”の延長です
友人:e+/職場会割引/チケット窓口購入(先鋒) 友人:キャラメルボックスFC/め組FC/チケット窓口購入(次鋒) 友人:G2ネット会員/チケット電話購入(主将) 自分:e+/G2ネット会員/新感線FC/チケット電話購入(補欠)
↑な感じ それぞれが皆の分を手配します 1人で全部を担当しようとしたらお金も時間も体力も足らなくなるよ!
交流会の開場時間まで 甘味とドリンクフリーでまったりする4人 私と友人1人は先ほどの公演のアンケートも店のテーブルで書き上げました いい具合に全員が「め組モード」です
16時になったので劇場へとって返し 指定の席へ 先ほどの席の一段上になったくらいの位置だったので さっきとは左右の順を逆さまにして並びました まずは俳優さんたちのイメージムービーを上映 次に 本公演のパロディ寸劇があり 今回登場のなかった俳優さんが2人交流会の盛り上げ役として加わっていたので(パロディではその2人が主役)バカさ爆発の笑えるパロディに仕上がっていました(笑) その後 俳優さんが舞台に勢揃いしてトークショー? 一応ファンから寄せられた「ご意見・ご質問」等を一人一人に投げかけていく質疑応答形式になっていました 司会進行役は友人ご贔屓の野村さんです このトークショーからは「会場参加型」になっていて 進行役の野村さんが奔放なタイミングで客席にもネタを振ってきます 始めのうちは「質問のある方〜」的な自発発言を促す程度だったんですが そのうち「そこの髪の長い方」とか「何列目の何番の方」なんて無作為な指名をし始めたので コワッ(汗)と思っていたら とある話の最中にこっちを見ながら「では今ボクと目が合った花柄シャツの方」と言ったんですな
私は目が合ってなかったけれど 彼の様子からして我々4人のうちの誰かを指してるんだろうな〜的な予測はできました 何故なら初っ端の挨拶の時に 「見慣れた顔ばかりで大変嬉しいです」 みたいな皮肉混じりのコメントをして笑っていたので 交流会は初参加で確実に“見慣れた顔”ではない人間が2列目に4人も並んでいたら 司会者としてイジらないわけがないでしょう
数秒後 誰も反応しないので司会の彼は手元で何やら紙を広げて目を凝らす仕草を見せたと思ったら 次の瞬間 「…○○さん?」 と チケットを手配してくれた友人の名前を名指ししました
座席名簿?!ΣΣ( °皿 °;) ビビる我々
「眼鏡をかけた… そう アナタです!」 会場中の視線が一点に集中し 自分の顔を指さした友人が渋々な様子で会釈をしました
「男性の優しさをどんなときに感じますか?」 「ない」
「……え」 「優しさを感じたことは ない」
でた!必殺「ニベもない返答」!! 野村さん困ってるやん! つか それ以上にキミが困ってるな…(苦笑) 確かにその質問 私がされても返答に困っていたよ
「ああ〜… はいッ 男性の優しさを感じたことはないということでした! では今日はゼヒ優しさを覚えて帰ってくださいね〜(^^;)」
上手いね さすが司会を担うだけのことはあります そんな素敵なノム様に拍手!笑 その他にも質問ごとに何人か指名されて 客席は皆してドキドキハラハラの緊迫感を味わいましたが 幸いにも自分は指されすに済んだのでした
そういや「今後め組にどのようなことを望みますか?」という質問をされた人が 「現代劇をやって欲しい」と応えていましたが 自分的にはピンと来ず
わざわざめ組で現代劇を見たいとは思わないなぁ…と内心で自己分析してました 江戸時代に限定することはないけど時代劇でナンボという気分で見ている劇団なので 古くは奈良・飛鳥時代から始まって せいぜい戦前までかなぁ〜? みたいな 時代劇→現代劇っていうスライドの仕方をさせるんだったら 男性→女性メインの話を演ってみてはどうだろう? この劇団は女優さんの扱いが少な過ぎると思うよ これだったらスタジオ・ライフみたいに全員男にしちゃったら潔いんじゃん?て気になることあるもん 折角魅力ある女優がいるんだからもっと起用すべきだ
と 指されていたら言えたんでしょうかね 自分(苦笑)
最後にジャンケン大会になり 役者さんとのジャンケンに最後まで勝ち続けた1人に 次回公演のチケットをペアでプレゼントというのがありましたが 4人とも敢え無く撃沈 しかし第2の賞品“プロモーションDVD”というのが勝ち残り3人までOKと確率が少し上がったので 気を取り直して再び挑んでみるも私はやはり早々に撃沈してしまいました が 友人1人が最後の5人まで勝ち残り 最後その5人同士でのジャンケンになりました
まず1人が勝ち 次いで1人が負け1人が勝って 残った2人の一騎打ちに… なんと友人 その片方に残っています!
俄に盛り上がる仲間3人(何故キミたちが)
引き分けを繰り返し 最後の勝負でとうとう 負けてしまいました あらら〜残念 でもお陰で盛り上がったよ(笑)と肩を叩き合っていたら 進行役のノム様が
「最後まで残って頑張ってくれたので彼女にもDVDプレゼントしましょう 我々のからの優しさということで」
と言いなすった そう その最後まで残っていた友人というのは先ほど指名された彼女だったのです
え?DVDまだあったの?!っと思ったら 「プレゼント用に用意したのは3枚だけなんですが このあと上映するために今あそこ(プロジェクターを指さして)に1枚あるので 上映が終わったら差し上げます! お帰りの際受付でもらってください」
場内拍手の渦〜 友人はプレゼント獲得者への一言コメントの際「優しさを知りました」と言って さらなる拍手を受けていました ヨカッタのぅ友よ(笑)
場内が暗くなりプロモーションムービーの後半が上映されました その後はフリータイムと称した役者対客ふれあいの時間が控えています 参加者全員に配られていたカードにサインをしてもらったり 写真を撮らせてもらったり話をしたり
いつものお見送りサービスと変わらない雰囲気でしたが 土方役の藤原さん以外は皆私服に着替えていたので その辺はちょっと新鮮な感じがしました 特に女性陣は舞台メイクじゃなく普通のお化粧しているので綺麗だった!!(おい) いや 舞台メイクって近くで見るとコワイじゃん? 時代劇だし女性だから真っ白なんだもん… でも今回は普通に顔が見られたので嬉しかったです 高橋さんとか超話しやすいお姉さんだった!好きだ!(またお前…)
⇒●劇団め組
⇒●『坂本龍馬』を観た日の日記 ⇒●『Asassin -アサシン- 彰義隊後日譚』を観た日の日記
そのまま帰るつもりだったのですが 少し話をして帰りたいという意見があがり 再びファミレスへ雪崩れ込み〜 夜には帰ると言っていた手前 しっかりは食べずに済ませ21時半頃には帰宅 本家から「弟がいるけどお茶にくる?」という不思議な誘いがあったので とりあえず行くことにしました
少しはどうにかなってるんだろうか アヤツ…
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22時ちょい手前くらいに野村氏贔屓の友人から「野村さんが客演・主演する舞台のチケットを取ろうと思いますが誰か行く人いますか?」という一斉メールが届いたので 楽日で取れるようなら行きたいです!っと返事しておきました
早速今日のノム様に惚れ直しちゃったらしいヨ(笑)
『運命の人形』1921年/アメリカ
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