カタルシス
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2005年07月08日(金) |
Sadistic Song |
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昨日のアレはやっぱりテロだったみたいですね しかも2ヶ所どころか6ヶ所もの場所で実行された同時多発テロだったとか… 即時ロンドン市内立ち入り禁止のお触れが出されたというのも色んな意味でスゴイ いきなり閉鎖されたら困るやんロンドン市民 でもまぁ 吹き飛ばされるより 家に帰れないのを我慢した方がマシか
意外に被害が小さいことに驚いていますが 実際の被害数がまだ把握できていないだけに3000点 福知山線よりもヒドいことになるんじゃないかと 思っていたりいなかったり ただ そんな中 日本人の無事はほぼ全員確認できたってニュースにビックリしました 意外 いや 良いことなんだけど …意外
そんな訳で週末です 金曜日です 月曜の日記に書いていた春山さんと得能さんのライブは
結 局 行 け ま せ ん で し た !! わッ!(泣)
入稿のバカヤロー! 不調のパソコンなんて死んじまえ!(いやホントに死んだら困るけど)
癪だったので帰りにTSUTAYAに寄って映画3本借りて来ました 今月誕生日月なので今日から3日間旧作・準新作が半額でレンタルできるんです ライブの鬱憤は映画で晴らすわよ!チクショウ!
妹ご所望の『秘書 セクレタリー』があったので借りた そんで見た
キルスティン・ダンストの彼氏… いや 元カレ?まだカレ? くっついたり離れたりでよくわかりませんが ジェイク・ギレンホールってのがいましてね その実の姉のマギー・ギレンホールが この作品の主演女優です(前おき長!) 彼女自身も『モナリザ・スマイル』でキルスティンと共演してますよー
さて あらすじです
幼い頃から自傷癖のある女性リー ある日いつもの自傷行為に耽っているところへ家族が居合わせてしまい つい手元を狂わせて大事に そのまま精神病院へ強制入院させられた彼女が 退院したところから物語は始まる
姉の結婚式の前日に退院したリーは 両親や姉はもちろん 姉の晴れ舞台を祝う会場では入院前からリーを憎からず思う青年ピーターとも久々に再会したというのに 気分はなかなか晴れず 気付くとまた自傷に手を出そうとし 慌てて衝動を押し止めるといったストレスの繰り返しに半ばウンザリし始めていた
あの時手元を狂わせたばっかりに家族の知るところとなった危険な癖 良くないことと解っていながら何故やめられないのか 鬱屈と数日間を過ごし 引きこもってばかりではいけないと思い立った彼女は 入院中の職業訓練で好成績を収めていたタイピングの能力が活かせそうな職のクチを探し始めた
『タイプが堪能な秘書を求む』
そんな弁護士事務所の求人広告にリーの目が止まった タイピングの技能が活かせる上に 訳もなく甘美な響きを漂わせる「秘書」の文字 彼女の握る赤鉛筆が求人欄をぐるぐると朱でくくった…
そんな訳でリーはその弁護士に秘書として雇われることになるんですが そこの先生がある種のサディストというんでしょうかね コーヒーに入れる砂糖の量を指示しておいて 次のときには「甘すぎるから砂糖は控え目に」と言ってみたり 彼女が用意したお茶菓子を封も開けずにゴミ箱に放って 彼女がそれを見つけるようにしむけたり そんな小さくて陰湿なイジメ方をする割に いい仕事をしたときや自分が満足したときは優しく褒めて彼女を舞い上がらせるのです
彼女のボスMr.グレイは 30代半ば〜40代あたまくらいの二枚目紳士です 仕事もできるし折り目正しく身なりもいい 女性だったら放っておかない条件揃いの男性なのに 何故か決まった相手がいないようです それは彼の変った性癖に原因がありました
みたいなね 要するにサドなんですけどね 体に傷つけたり乱暴なセックスを強要したりはしません 精神的な制圧欲というか征服欲というか 相手を従えて思いの通りに動かしたい 喜ばせるのも泣かせるのも自分の意のままにしたい ってやつです 一方のリーも初めは彼の仕打ちの意図が掴めず当惑するのですが そのうち彼に翻弄されることに快感を覚え始めます すると今まで自傷に向けていた心の中のモヤモヤが昇華されて 自分がある種のマゾヒストだったことに気付いてしまいます
精神的には思いっきりエロティックな雰囲気を出してるんですが 実際にセクシャルな間柄にはなりません …いや あれはもうセクシャルかも知れないなぁ 精神的な部分では充分に 肉体関係がないってだけか?
その後リーの方はどんどんのめり込んでいくんですが グレイ氏の方は自らの嗜好について自己嫌悪している感じで 彼女が戸惑いながら従っているうちは ちょっとずつセーブしながらかけていたちょっかいが 彼女が乗り気になって来てからはコントロールしきれなくなってきて 自分に危機感を抱き始めます 社会的に地位のある今のポストを顧みれば 彼女とこのまま奇妙な関係をつづけていくのは危険なことでした
そこで彼が取った行動は? 彼女が取った行動は?
別にサスペンスでもなんでもないですよ 敢えていうなら変態同士のラブロマンスです 変態とか言うと馬鹿みたいに聞こえるかも知れませんが 本人達は至って大真面目です 深刻な変態です 自ら望んた性癖じゃないので衝動を抑えようと必死です でも認めてしまえば… ねぇ?(笑)
同性愛なんかもそうだと思いますが 後天的な趣向の場合は遊び程度で済むもんだそうです プチSMにハマってみるとか 同性と関係をもってみるとか コスプレしたり道具使ったりパートナーの交換をしたり ってのはみんな セックスライフのマンネリを打開するために手を出す「遊び」ってこと でも 本人が自覚する前から先天的にそういう性癖を持っていた場合は 他人が想像する以上にシリアスで凄惨です 実際に聞いた話で
すごいすごい好きで大事にしたいのに 気がつくと首をギュッと締めあげたくなるんだよ 好きになればなるほど衝動が強くなっていって 近くにいると抑えられなくなりそうで でも好きだから近くにいってしまう とにかくもう 苦しくて仕方ない 向こうがこっちを嫌ってくれればまだマシで うっかり付き合ってしまおうもんなら四六時中そんな葛藤を繰り返すハメになる ベッドの中でだって本当の意味での満足は得られないんだ だってそれをしてしまったら彼女を失ってしまうかもしれないだろ 夜中に一人目が覚めて 隣で寝息を立てているその細い首に 手をかけそうになって慌てて部屋を飛び出すなんてことが何度あったと思う? 鍵をかけたトイレの中で縮こまって泣くしかできなかったよ 気付かれないように声を殺してね
っつー男性のこと 直接の知り合いじゃないですが 知人の身近な友人が酔ったはずみで漏らしたらしい ふざけ半分で行ったSMクラブで一緒に飲んだらしいですが その人にしてみたら少しでもそういった場で"その欲"を発散させていないと 日常生活がキツいんだそうで 何しろその人結婚しちゃったそうなんですよ 話をしてた大好きな彼女と 大変だよそりゃ 「趣味の一致」がここまで重要になるケースは なかなかないんじゃないかと思いましたね
こんな悪所通いをしていることがバレたら自分は奥さんに何て取り繕うのか 本当のことを言うべきか言わざるべきか それが現在一番の悩みなんだと その人は言っていたそうです
ね 変態だけど深刻でしょ あるんですよこんな話も
ってなわけで『秘書 セクレタリー』に話を戻しましょうか 変態カップルの話でしたけど 不思議と嫌悪感はありませんでした その性癖に関しては理解はできませんでしたが こんな人たちがいてもおかしくはないよなーと 前述の話もあったし本人たちにとっちゃ大マジなことなんだろうと 何が言いたかったのかとかは正直見えて来ませんでしたが 最後がバッドエンディングではないのが救いでした 飽きずに最後まで見られたのもまた ちょっと不思議な映画でした
『Sadistic Song サディスティック・ソング』1996年/日本
そういや Plum&Beans のサイトを久々に見たら所属ミュージシャンの顔ぶれが変わっていました 梅ちゃんさんは抜けちゃったのかな?見つけられなかったのは私だけですか??
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