カタルシス
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2004年08月12日(木)  頭はとっくにクラクラ 

一日中部屋の掃除 もう何人たりとも中に入れない状態のわが家(汗)
妹は畳の上にフローリング仕様の床材を敷き詰め その上で念願のベッドを組み立てるという大作業があったため とにかく部屋のものを全て外に出さなくてはならず 私の古着選り分け以上に手間がかかっていた

彼女が処分しようとしていた映画雑誌の中から思い当たる年と月の号を残してもらい あとでチェックできるようにしておく もちろん目当てはノーマンさんv
妹が10年前の『MOVIESTAR』を持って来て「お姉ちゃん あったよ」と中を開く そこにはヤングインディの放映で人気を博していた時分のショーンの姿…

ぎゃッ?!

それは以前私が友人からもらってきた古い雑誌で 映画好きの妹が喜ぶだろうと思ってあげた代物だった だから元はと言えば私が入手したものなのだが そのときはショーンに出会う前だったので これほどのお宝ページを完全にスルーしていたのだった 見る目がないって恐ろしい!(汗)

そんな訳で再び私の手元に戻ってきた10年前の雑誌は今 思わぬ付加価値を乗せて机上で輝いている

夜 よれよれになって本家へご飯を食べに行く 母が今夜のバスで岩手の実家に盆帰省するので 何となくお見送りというか 留守中のことなど適当に聞きに行った
本家に着くと 居るはずの弟が留守だったので 何の気なしに居所を尋ねたら

「知らないわよ」

と不機嫌そうな母の声
先週の土曜の夜に訪ねたときにも彼はおらず 折り畳み式の携帯電話が何故か開いた状態でステレオの上に放置されていた それを発見した私が両親に彼の居所を尋ねたときも やはり不機嫌そうな声でただ一言
「さあ」
と返って来たのだった

訝しく思って父に尋ねると その土曜日から今まで帰って来ていないという 置き去りにされた携帯電話はメールだの電話だのを着信するので その度に伝言を預かったり 切れそうになるバッテリーを慌てて充電してやったりと 甲斐甲斐しく世話を焼いているようだった

携帯を持っていないのだからこちらから連絡は取りようがない でも向こうからは何の音沙汰もないし 男の子とはいえ心配になるのが親の常というものだろう 考えあぐねいた結果 母は「彼女と居るんじゃないか?もしくは一緒でなくても何か知ってるだろう」と目星をつけ 控えていた連絡先に電話をした 自宅からかけたので弟が履歴を見れば折り返しをしてくるだろうと思ったらしい そして彼はやっと留守電に「まだ帰れません」という微妙に謎な伝言を入れてきたのだそうだ

…何じゃそら(汗)

初めてことの事態を知ることになった私と妹は 絶句
普通携帯忘れた時点で一回連絡すんだろ? 外泊が続くなら断り入れるだろ? 一人暮らししてるんと訳が違うんだからさ 連絡くらい入れとけや 男の子だとか女の子だとかは関係ないやろ 家族だからって最低のルールは守らなきゃダメじゃん 少なくともわが家では通用しないぞ それ

弟のことを話題にすると不穏な空気が漂うので 我々は本能的に彼から離れた話題でお茶を濁した 普通にしていれば母も機嫌良くそこにいるのだ これから実家に帰るのだからしばらくは他のことを考えて過ごせるだろう そう思って夕飯に箸をつけたのだった
ところが 数分後

ガチャガチャ バゥン… 玄関のドアが音を立てる その瞬間母の目に鋭い光が宿ったのを 父も妹も私も見逃しはしなかった

帰って来たよ!おいッ(焦)

一瞬にして凍り付く食卓 臨戦態勢の母 ノコノコと入って来ようとする弟 こんな三流ドラマがよもや我が身に降りかかろうとは!!

〜十数分後〜

母は出掛けて行った 祖母の待つ実家に向けて出発したのだ 家を出る直前まで弟にお小言を言い続け その間我々は肩身の狭い思いで食事を続けた 忍耐の限界に来ていた母を止められる者がいる訳もなく 彼女が玄関を出たあとは まさに嵐が過ぎ去ったあとのようだった
ドアが閉まるのと同時に全員が溜息をつく

そして

残った3人からも呆れ半分の文句を言われる弟の姿が残った
こんの 大馬鹿三太郎めぇ!

『ブラックリストマン』グルタミン


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