カタルシス
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2003年12月24日(水)  明るい歌 

『オーファンズ 〜みなし子たちの夜〜』という英国映画を観ました
オーファンズ=みなし子 なんだからサブタイトルはなくても良かったんじゃない?とか思っちゃいました
どうも蛇足な気が…

シュールで シビアで コミカルで シニカル
出た出た 英国映画の醍醐味キーワードv(と勝手に思ってる)この作品はまた見事にこれら条件を満たした映画になっておりまして
つまり

面白かったです!(大変個人的な感想でしょうけど)

基本的には良い人間だけど 体面やしきたりを重んじるクソ真面目な 長男
別れた妻との間に育ち盛りの可愛い2児 アル中の元妻に親権を託さねはならないほどの少ない収入に哀愁を漂わせる 次男
半身不随で幼い頃から車椅子の生活を余儀なくされている 長女
不安定な年頃でも家族を何よりも大切にしている心の優しい 末っ子三男

この4人の全ての支えとなっていた偉大な母が 死んでしまったところから映画は始まります

描かれているのはたった一晩の話 亡くなった母親の通夜から翌日の告別式までの4人を順繰りに映しているだけ だけっちゃだけなんですが ここにいくつものドラマが織り込まれているのです

DVDで借りたので特典映像も見ましたが トレーラーには「コメディ作品」と表記されていました でも ちょっと 普通「コメディ」と言われて想像するような雰囲気ではなくて 本国トレーラーに記されていた「Dark Comedy」というのがギリギリ当てはまる感じ?ですかね

ところどころに笑えるシーンが出てきますが 大笑いするようなものではなくて 思わずクス…としちゃうような何気ないものとか 苦笑いするしかない皮肉めいたブラックユーモアな雰囲気です 子供には笑えないと思います(苦笑)

ちょっとでも興味を持たれた方 試しにご覧になってはいかがでしょうか



個人的なヒットは 劇中の車内 ラジオだかカセットだかでコメディを聴くシーン
スピーカーから男性の声がまくしたてて 観客の笑い声が豪勢に聞こえてくる そして車を運転する男が言うのです
「コノリーはサイコーだろ!」

「!!」

申し遅れましたが舞台はおそらくアイルランドです 言葉とかすごい訛りで妹が聴き取り不可能と嘆いていましたし 墓地の十字架はケルトクルス
そしてこの状況下で語られる「コメディアン」の「コノリー」といったら

ビリー・コノリー しかいないじゃん!

という訳で 『ラストサムライ』の出演に引き続き コノリー氏突然の登場にびっくらこいた ワタクシなのでございました

『明るい歌』BAMBI


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