カタルシス
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2003年11月24日(月) |
気高く咲いて 美しく散る |
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何となくつけたTVでフィギュアスケートのダイジェストをやっていた
嫌いではないのでそのまま見続けて 本田武史は体つきがしっかりしてきて4回転の成功率は上がったのだろうかとか 顔はどんどんヤバくなっている気がするなとか 田村岳斗はどこ行っちゃったんだろうとか 村主章枝の体型は日本人にしてはフィギュア向きの見栄えがするなとか カナダのジェフリー・バトルはカッコイイとか フランスのブライアン・ユベールは可愛いとか ロシアのプルシェンコはスゴイの解るけどイマイチ面白くないとか
自分勝手な感想を思い散らしていたら ロシアのアレクセイ・ヤグディンが登場した
今やすっかり大人となりフィギュア界に君臨する貴公子ヤグディンを 初めて見たのは確か長野五輪の年 彼はまだ18〜9かそこらの若者で“次世代を担う期待の星”なんて言われ方をしていた その時のロシアと言ったらイリヤ・クーリックの独壇場で 貴公子の称号はまだヤグディンの身に纏われてはいない
当時は先達の気迫に圧されでもしていたのか「寝起きのような顔(私的感想)」という印象を受けていたヤグディンも その次に見たときには見違えるような凛々しい青年になっていて 演技も存在感も堂々とした見事な“貴公子”ぶりに ド肝を抜かされたという記憶が新しかったのだが リンクに現われた彼はおもむろに
アマチュア引退の挨拶&演技を始めた
え!ヤグディン引退すんの?! と小さなショックを受ける私
年齢を考えれば驚くようなことでもないのだが スポーツ選手の寿命の短さにはその都度イヤな衝撃を受けるものだ
フィギュアスケートはどうも20歳くらいで開花すれば良い方で 引退は往々にして25〜6が常らしい 厳しい修練を重ねて来た日々を考えればスポットを浴びられる期間は呆気ないほどに短い
長野五輪の後ほどなくしてアマチュアを引退したフランスのフィリップ・キャンデロロも確か当時26歳で「頑張った方」という言われ方をしていたし 女子ではロシアのマリア・ブッテルスカヤが28歳まで大会に出ていたのを驚愕と感嘆のコメントで評価していた解説者のセリフが甦る
今画面の向こうで渾身の演技を披露しているヤグディンだってまだ25歳という若さだが この世界では早い引退とも言われない 25〜8なんて人生まだ先の方が長いだろうに 選手生命とは何と儚いものなのか
イリヤ・クーリックも長野以来見なくなったし 世代はどんどん交代していく ヤグディンが退いた今“ロシアの貴公子”の称号はエフゲニー・プルシェンコ辺りが継いだ形になっているのだろう(個人的には認めたくないが…/笑)
また一つの時代が終ったような気がして しんみりしてしまう たまたまでも 彼の最後の演技が見られてラッキーだったなぁ
そして別れがもう一つ 最近唯一の楽しみ番組だった『CSI:科学捜査班』が最終回 ガーン(泣) 12/8からは『UC:アンダーカバー特殊捜査班』っつーのが始まるらしい 何だかハデな感じの番組で CSIの地味さ加減が気に入っていた我が家としては 非常に残念な番組改編なのであった
嗚呼 季節は紅葉の真っ只中だ…
『薔薇は美しく散る』鈴木宏子
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