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やすみ日記
梅子
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2008年03月13日(木)
「サクリファイス」近藤史恵

自転車ロードレースの小説です。
思いも寄らない結末で、凄く面白かったんですが、後味が…。
登場人物と一緒で、私も「そんなことのために!?」って思いましたよ。
読んだ人の感想を、聞いてみたい本だと思いました。
文章が読みやすくて、内容がすいすい入ってきました。
ロードレースのことは何にも知らなかったんですが、分かりやすく書かれていて、興味深く読めます。
青春スポーツ小説かと思って読んでたら、ラスト近く、真相が二転三転して、うなりました。素晴らしいミステリーですね。

ロードレースって、チームのエースを勝たせるために、あえて勝ちを捨ててサポートに回る、「アシスト」という役割の人がいるんですね。初めて知りました。
この話は、アシストにやり甲斐を見いだす主人公・誓と、どんな手段を使ってでも勝ちにいくベテランエース・石尾、協調性のない孤高のエース候補・伊庭を、中心にした物語です。
冒頭は、事故の場面から始まります。誰が事故ったのかは明らかにせず、時間をさかのぼって、そこに至る経緯を描いていきます。
ベテラン石尾は、かつてエース候補を、事故で半身不随にしたことがあります。それは故意なのか? 誓も同じ目に合うのでは? それとも伊庭が? と予想させながら、話は進みます。

結末は伏せますが、誰が悪いとは言えないんですが、後味が悪いです。
誓の元カノ、香乃にはムカツキました。そんな別れ方しといて、今更彼氏同伴で試合見にくんなー!! スポーツ選手にその差し入れは無神経なんじゃー!! …あーすっきりした。
最後まで読むと、凄く重いタイトルだと思います。
この小説は、あもさんの日記で知りました。ありがとうございますv >あもさん