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やすみ日記
梅子
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2007年08月01日(水)
能装束・能面展

「第11回能装束・能面展」に行ってきました。
観世流片山家の、虫干しを兼ねた毎年恒例の催しだそう。京都文化博物館で入場無料です。

畳のお部屋に、装束が30着ほど、能面が20個ほど展示されてました。どれも見事。美しい。
面打師さんと能楽師さんの解説があるのですが、これが面白かった! ゆうに一時間以上しゃべってくださいました。

最初は能面の解説。
展示品は女性ばかりで、種類や使われ方について教えてくださいました。「世阿弥さんが〜」と、世阿弥を知り合いであるかのように呼んではりました。観世流の先祖ですものね。
大和作の「小面」については、「何にでもなれるけど、面自体は何者でもない。世界でも能面だけがもつ特徴なんです」と力説。面打師さんの目は輝いていました。
他にも金剛流で言う「若女」は観世流で言う「増女」のことだとか(この辺うろ覚えです)。こういった名称自体、面打師が感覚でつけるものだから、はっきりした区別があるわけではないとか。興味深い話がいっぱい。

次に装束の解説。
この時、解説してくださった能楽師さんは、人間国宝の片山九郎右衛門氏でした。
使った曲ですとか、制作時のエピソードを教えてくださいました。
「水フォーラム」用の衣裳を京都府が作ってくれて「くれると思ってたら、くれなかったんですよ」と(笑)。「どういう保存をしたのか、しわくちゃでしょ? 片山家で保存した方が絶対きれいです」と残念そう。確かに、真ん中がしわしわ。逆に、色違いで片山家が作った衣裳はきれいです。
他にも、「この長絹、新品みたいにきれいでしょう? 作った私の方は、今ではヨボヨボですけど(笑)」と言って、笑いを誘ってはりました。
他にも、他の流派が注文した品をキャンセルして、衣裳屋さんから「引き取ってくれ」と頼まれて買った物ですとか、興味深いエピソードがいっぱい。
江戸時代の装束もありました。復元するときの染料の苦労とかも面白い。