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やすみ日記
梅子
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2002年11月02日(土)
100質出張版『ディアーフレンズ, ジェントルハーツ』

私も沙樹さんに倣って(笑)100質出張版を作ってみました。問96、好きな野球作品。

キャラメルボックス『ディアーフレンズ, ジェントルハーツ』

私は野球に詳しくないのですが、元野球少年2人の友情と、生意気な女の子がふと見せた弱さにやられてしまって、すっかり虜に。
と言っても、94年に再演されたお芝居で、再々演の予定があるのかどうかも分からないし、薦めることに意味があるのか分からないんですが、語りたいので喋らせてくださいー。

<ストーリー>
昭和62年、高校野球のヒーローだったスラッガー・景浦が、28歳になり、とうとう一軍に上がれないまま引退してしまう。そこへ、景浦の息子と名乗る少年・真吾が未来からやってきた。「父さんが江川からホームランを打つところを見に来た」のだと言う。景浦はカムバックを決意。景浦の友人でテレビ局のカメラマン・沢村も巻き込んで、江川との対決を目指す。
一方、景浦の妹・ナツメは、ソフトボールの投手だったが、転校後は部活に出ず、ついには授業もサボりだす。教育実習生の水原は、理由を聞きだそうと、ナツメの後を追いかける。
 

この沢村と景浦の友情がツボでして。二人は小学校時代から高校まで一緒に野球をしてたんですが、大人になった今でも「お前とは絶好だからな! この線から入ってくるなよ」って子供みたいな喧嘩をするんですよー。沢村の怒ってる理由は「俺の応援してた選手が勝手に引退したんだ! 怒るのは当たり前だ!」と。なんかいいですねー。幼なじみのことをそんな風に言えるのって。私は、門脇と瑞垣もこうなってくれることを望んでるのですが…無理ですかね?(門脇が景浦みたいな運命をたどるのは嫌ですが…)

それとナツメちゃん。担任の先生と水原と兄に囲まれて「怪我でボールが投げられなくなったのが許せないんでしょう。だからこんなこと(登校拒否)をしたのね」と問い詰められても、ずっと「野球ができないのなんて大したことじゃない」といった姿勢をとり続ける姿に涙が出ました。それまでずーっと嘘をついて、部活に出ない理由を言わなかったんですよ。その意地っ張り具合が切なくて…。「プロ野球選手の妹がボールも投げられないなんて、おかしいじゃない」と震えた声で言うのが、ぐっときました。
で、最後には水原と恋仲になるんですが、私はその安直さが納得いかなかったです。恋で片付けられる問題なの!?


好き勝手言ってますが、原作はもっと面白いので。興味をもたれた方、大きな図書館だと戯曲集があるかもしれないです。成井豊・作『キャンドルは燃えているか』で捜してみてください。