2005年07月28日(木) |
【映画】バットマン・ビギンズ |
本日の感想は、【バットマン・ビギンズ】です。 一番最初に感じたことは……渡辺謙、ほんのちょい役じゃん。(^ー^; こうもりのイメージに忍者的な要素を取り入れたい、って思いがあったのでしょうか? それには存在感があり、成功していると思います。 でも、これを重要な役を演じた……としてしまうと、捨て石チックな感じに思います。これは、友情出演程度の出番でしかないです。 うーん、日本の宣伝ぶりには、時々はなはだ温度差を感じます。
映画自体は、とても面白かったです。 バットマンは、実はほとんど知らなくて、スーパーマンとかスパイダーマンと同じだと思っていたんですね。 まさか、金持ちボンボンだとは! ある種、金があるから正義のために戦えるってところもあり、そういった意味では、スーパーマンと同じ特殊な人間ではあります。 スーパースターは、庶民と一緒では成り立たないってところでしょうか。
しかし、最近のハリウッド映画は、ただのスーパースターに飽きたのかも知れませんね。 かなり深い人間ドラマ仕立てになっています。 バットマンになるまでの過程が描かれている物語ですが、大きな挫折や間違った試行錯誤、敵から知識を得て最後には裏切る、など、心の移り変わり、悩みなど、乗り越えなければならない傷がたくさんありました。 それを【恐怖】というものでうまく表していたと思います。 人は、よくわからないもの、理解不能なものを恐れる。主人公のブルースは、子供の頃体験したコウモリへの恐怖体験を逆手にとってバットマンとなる。 必殺仕置き人は夜に現れて悪い奴らを殺す仕事をするけれど、バットマンは殺さない。 とはいえ、彼も一度は人を殺そうとして実践寸前までいった人間であり、悪を憎んで悪を抹消したいという気持ちもあるわけで。 そこに、悪いヤツはやっつければいい! っていう単純なことではない、っていう思想が見え隠れしています。 悪い奴らをぎったんばったんやっつけるから、こういったヒーローものは爽快なわけで、実に難しいチャレンジでもあったのではないかな? と思います。で、成功していると。
苦言を申せば、アクションシーンがいまいちだったこと。 事件シーンのつなぎが今ひとつ悪いことかな? 夜の戦闘が多く、見やすくはないし、姿がみえないからこそ恐怖であるのだけれど、あまりにもあっけなくて、じわりと恐怖を感じる間がなかった。
キャラはやっぱりアルフレッドさんが最高に好きです。(^ー^) ご老体にむち打って、一生懸命ブルースを助けるところなど、かわいい! ブルースの成長ぶりもいいですね。 はじめは、父の財産である家をつらい思い出のために嫌うのだけど、失ってから全く同じように立て替えようとする。 そこに、父親への思いを受け入れ乗り越えて、さらにその道をきわめて行こうとする覚悟を感じるんですよね。 悪役も悪役なりの思いがあって、気持ちがわからんでもないところが、また私には快い内容でした。
ヒーローものとしては、チャレンジャーな作品だったなぁ、と思います。 5段階評価したら、星3つ半くらいかな?
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