| 2005年02月24日(木) |
【執筆ネタ】気が変わる |
ここしばらく、やや考えさせられる作品ばかりを読んだせいか、執筆に対する気が変わってきました。 【本日の感想】にも書いたことなので、うすうすわかる人もいるかとは思いますが……。
【信じて神様・疑って悪魔】の連載が終わったら、私は二度と一人称で「現代物」は書かない! と、宣言しておりました。 気が変わりました。 いいテーマがありましたら、果敢に挑戦していきたいと思います。 実は【力という名の女】という掌編は、その決意表明で書いたものです。 とはいっても、書き終えたときは、まだ完全に決意は出来ていなかったのです。が【放送禁止歌】を読み終えたときに、心を決めました。
単純人間だなぁ……(^0^;
前にも書いたと思うけれども。 たとえば【エーデムリング】をリアルな世界に置き換えると……ちょっとすごいことになってしまいます。 民族差別と男女差別の大嵐! しかも、生れ落ちた容姿で差別? アルヴィラント・ウーレンなんて、カルチャー・デストロイヤーですぜ! もちろん、現在の世界状況を写して書いた作品ではありません。寓意はないんですけれども。 【陽が沈む時】を、現代社会の比喩として捉えられてしまうと……。 すごい感想をもらっちゃうかもしれない。(笑) もちろん、現代物って実際に現代を舞台にするわけですから、さらにその危険性は高まるわけです。 怖くて書けない。(^^; ファンタジーは、そういった意味でもすごく優しい文学だと思います。 逆に先入観が影響しないから、ピュアに描けるような気がします。
……話脱線。 そういえば【二つの塔】が封切られた時は、私は真面目にアメリカ政府から圧力でもかけられたのか? と思いました。 それくらい、当時の状況を暗示するものが多くなってしまったのですよね。 この映画自身は、テロ以前に撮影がされていたわけだから、編集時点で多少の変更が出来たとしても、こうは上手くいかない。ましてや、原作が書かれたのは、すでに50年前です。 (その時も、指輪は当時問題になっていた核に結び付けられたらしい) 【ロード・オブ・ザ・リング】ファンの私としては、大ショックでして、すべて撮り直して欲しいと本気で思いました。 しかし。 今、こうして落ち着いて何度も見ていると、過剰反応だったなぁ……と思います。私だけじゃなく、多くの人たちがそのような反応を示し、役者さんたちがそれぞれ「これは戦争推進映画ではない」と、コメントを発表する有様。 ただ、過剰反応してしまったため、私はこの映画を3作の中で一番たくさん見てしまいました! (^0^; いまだ、考え方・解釈に納得できない部分はありますが、この映画のよさは充分に堪能いたしました。 ちなみに、納得が出来ないのは。長い時間を掛けて皆で相談したことが、怒りで覆ってしまう……というところです。 たとえそれが正しい選択でも、正しい道筋を歩んで欲しかったです。 それと。オーストラリア好きの知人は、この映画がニュージーランドという地で撮られているのに、ウルク・ハイの姿が微妙にアポリジニに似ていると言って悲しくなったそう。 まぁ……確か原作も「西はいいとこ、東は悪か?」という騒動があったらしいので、考えすぎとは思うけれど、気持ちは判ります。 ……脱線おわり。
【信じて神様・疑って悪魔】は、現代物でしかも比較的何処にでもあるそうな状況を書いているので、非常にびくびく怯えました。 一時期、ネットから下げちゃったくらいに。(^−^; でも、やはりこういう作品はファンタジーでは表現できない。 展開に、一気杞憂してくださる読者の皆さんの応援も温かいし、まるで皆、お友達を見守るように、いろいろ意見してくれるのもうれしいです。 一番不安だったのが、 「今、実際に夫に去られて苦労している人にとって、非常に痛くて、しかも腹立たしい話ではないだろうか?」 ということです。 書くことは、常に誰かを傷つける可能性がある……ってことで。 でも、逆に今は「腹立たしい」と思われても、仕方ないよな……中には、逆に励ましと受け止めてくれる人もいるかもしれない、と思えるようになりました。 傷つける可能性があっても、逆に救う可能性もある……と、前向きに考えてゆこうと思います。
自分でも、度胸が据わったのだと思います。 まぁ、単に、無謀になったというべきか……。
ということで、これからは現代物にもバンバン挑戦していく所存。 といっても……今のところ、何もネタがないので、かけませんが。
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