| 2003年10月04日(土) |
ファッションショーのお話 |
フィッター? え? 服着せるの? (・・; と、驚いた。 そりゃそうでしょう? 大の大人が一人で着替えもできんのか? モデルとはそういう人種なのか? と、素直に疑問に思ったんです。 ……が……そう考えた私は甘かった。
前日は三時集合で、モデルさんが着る服のチェック。 ここで、サイズの調整とか、コーディネイトの確認、あと、途中でコートを脱ぐか否か? などの打ち合わせをする。靴も重要だ。 そうそう、靴ってモデルさんが持ってくるんですよ。自分にあったものを。 時には靴もコーディネイトであわせてはくこともあるんですが、サイズが合わなかったりする場合もあるので、何足も持参。敷き革も持参。で、モデルさんってすごい荷物なんです。5、6足はもってきているのかな? もちろん全部使うわけではなく、中には貸し借りもあり……で大変です。
ここまで書けばちょいとわかってくれるかも知れませんが、フィッターってつまり、たくさんある衣装と靴の中から、打ち合わせどおりの服をモデルさんに渡して着替えを手伝う係りでした。(^−^; 靴の貸し借りなどがあると、大変。戦争のようなあわただしさです。 着替えはあっという間にしないと次の出番がきてしまうから、さらに戦争です。
さて、今回の私のモデルさん。 紙を引きつめたフィッテングで、ぺたんとすわっておりました。 Tシャツブラとベージュのショーツ、パンティストッキングという、通常人前には出たくないような姿で……。 彼女だけではなく、みなさんそうです。それで男の人と談笑したりしているんです。 うわ、うわわわ、(@@; 私には絶対にできない! ショートカットの彼女は、私をみるなり、立ち上がってにこっと笑い、 「よろしくお願いいたします」と明るい挨拶。 か、か、かわいい!!!! (*^0^*) 目もくるくりっとしていて、褐色に染めた髪とマッチした色をしている。カラーコンタクトなのかもしれない。 あとから聞けば、モデルに似合わず胸の大きな彼女は、私の上司のお気に入りだそうな……。いえ、胸が大きくなくても彼女の笑顔は惚れるわ。 モデルにしては、背が低め。170cmないかも? その上、足のサイズが23というから、本当にふつうのプロポーションのいいお嬢さん、って感じだ。 胸が大きいのはうらやましいが、モデルとしてはあまり望ましくないらしい。 服よりも胸に目がいってしまうかららしいけれど、本当かどうかはわからない。 つまり、彼女はモデル体型というよりも、女性があこがれる体型なのだ。 背丈もあり、やせていて贅肉がないのに胸はふくよかで形がよく、しかも小足なのだ。 背の高さを補うために、彼女は人よりも高めの靴を持ち、しかも几帳面で努力家。 コーディネイトした物は写真にとるのだが、それだけではなく細かく絵に書き、メモを書いている。ショーでの歩き方などの打ち合わせも、誰よりも熱心だ。 しかも性格もよさそう……。人当たりがよい。 その上、てんでなれない私にも気を使ってくれる。 おかげで、衣装合わせとリハーサルで、その日は11時半までかかってしまったが、楽しかった。
そして、本番の日。 ひとつだけサイズが合わなかった服があり、それが着荷待ちだったのでとても焦った。が、無事だった。 ステージは3回。一人だいたい18着着替える。 白いラビットコートの次が黒いロングコートだったりすると、一大事だった。 狭い控え室は、それでなくても着替える空間が少ない。空気はよどんで毛が飛び回っている。 モデルさんが出て行くぎりぎりまで、ガムテープでぺたぺたして、埃をとる。とってもとってもラビットの毛が黒いコートについてしまう。
最悪の環境。空気が毛だらけなだけではなく、暑いのだ。Tシャツ一枚ではぁはぁ。。 はぁはぁすると、口紅を塗った唇がハエ取り紙のように空気中の毛を吸着する。 くしゃみがとまらない。 それでもニコニコしながらモデルさんたちは出てゆく。 当然だよなぁ……プロだから。と、思いつつも、くしゃみ3回。
これで本格的なファッションショーだったら、ヘアメイクなんかも入るから、すごいことになってしまうだろう。 一人のモデルに何人アシスタントが着くのだろう? ……などと思いつつ、悪環境と時間と緊張に包まれた本番は、無事終了したのでありました。
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