ジェイムズ・パタースン著 / アンドリュー・グロス著 / 大西 央士訳
ソニー・マガジンズ (2004.4)
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小さな村の宿屋の主が愛妻を置いて十字軍遠征へ。
聖都陥落はできなかったものの、ロンギヌスの槍を手に入れる。
しかし、その槍は多く人を引きつけ、主人公へ苦難をもたらす。
宿屋から十字軍兵士、そして宮廷道化師へと主人公は変化を遂げる。
史上最大の聖遺物を手に、本当の自由を手にいれるため、
道化師率いる平民vs貴族の戦いが今、始まる!!
ロンギヌスの槍!!エヴァンゲリオン!
アンティオキア!!トルコ!!
飛んでイスタンブール!!!(違)
十字軍というか、当時の人々の残虐さが良く分かる本書。
塀の上から硫黄とかタールとか熱して、敵にかける戦法とか。
キリスト教徒の髑髏に赤十字書いて、山のように積み立てたりとか。
某ドラキュラ伯爵さながらに、老いも若きも串刺しとか。
いろいろあります、はい。
ベルセルクを思い出すね、なんとなく。
自由を求めて十字軍参加した主人公だけど、
逃げ帰ってきてみたら、宿屋はぶちこわし、愛妻は行方不明。
敵は領主、と領主の首を狙ううちに、実際狙われているのは自分――
というか、自分の持っているロンギヌスの槍だったという話。
聖遺物を狙って暗躍する集団こそが、表題の「黒十字の騎士」
こいつらの諸行がまた悪どい。
実際の史実に若干基づいているそうで、また怖い。
ちなみに、ラストはハッピーエンドです。
内容黒々している割には、最後はバラ色です。
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