2005年05月26日(木) 「百億の昼と千億の夜」 萩尾望都 |
■百億の昼と千億の夜 光瀬龍・萩尾望都
ブックオフに行って衝動買い。
この話、なんとなく覚えていたんだよね。
立ち読みで阿修羅を見た時「あ〜なんか知ってる」
それだけ名作なんですな。きっと。
前半は、それこそ私好みの話でありました。
アトランティスの滅亡やらブッタの出家やら。
最後に全てがつながるのですが、最初はさっぱりわからん。
でも、後半はさすがSF。頭痛くなる公式が出てきた。
こういうの苦手なんですよ…。熱エントロピーとかなんとか座標とか。
めっきり文系の頭になってしまっているので、飛ばし読み。
しかし、飛ばしても大体話を掴めるので良し。
昔、「世界はなんで在るのか」とか「この世界は誰かが作った箱庭で、気に入らなければ速攻壊されてしまうんだ」とか「そもそも宇宙って何だよ、宇宙の果てって何処だよ」とか「私の一挙手一投足が全て仕組まれた事なのかも」とか…。
そんなことばっかり考えていた時があった。
そんな時期に読みたかったなぁ。ちょっと難しいけど。
ナザレのイエスが悪者っぽく描かれているのは、面白いなぁ〜と唸ってしまう。
むしろ、ユダを情状酌量してしまうような感じ。
これは基督教徒にゃ描けません、いえ、見せられません(笑)
でも、絶対「キリスト」とは表記しないですね。
ブッタもずっとシッタータで通している。
その当たり、ちょっと配慮があるのだろうか、と考えてしまう。
仏教界有名スターもちらほら出演。
帝釈天は、それこそ「帝釈天」という感じ。梵天様はちょっと頼りなさげ(笑)
弥勒さまのお立場が不思議で、「救世主=弥勒」という公式は今作では当てはまらぬ。
仏教ベースなんだろうけど、根底覆している。
ある意味、問題作。
だって、阿修羅が主役だもん。
ヲタク観点から言うと、目指す終末が静けさを伴うので「シジマ」っぽいなぁ。
又は、人類と文明がどんどん衰退していくんで「アバタールチューナー」を思わせる。
アトラス関連でゴメンナサイ。
あと、私にとって「阿修羅」と言ったら、仏ゾーンの阿修羅くんしか無かったが(聖伝とかも阿修羅だけどさ〜)萩尾氏の阿修羅は、本当に興福寺の阿修羅像だなぁ、と思った。
これはこれで、きちんとした阿修羅イメージとして脳裏に焼き付いた。
そして、シッタータが格好良いと思った。ミーハー。
プラトン関係の本も読もうと思った。従者のグラディウスが気になる。
…往年のシューティングゲームじゃないのか…??
結局、宗教・考古学・古代史がらみが大好きなんだな、と再確認した一冊でした。
そしてやっぱり数学はダメってな…。
余談。
・瀬戸内寂聴の源氏物語全巻セットが5000円だったので、次回買いに行く。
・天空戦記シュラトDVD-BOXを見つけた。
「最強のシャクティ」とか表題なのですが…超気になる。