土曜だっつーのに、朝っぱらからたたき起こされた。 渋々部屋から出て行くと、満面笑顔の父(気持ち悪い) 父「ほれ」 その手の中には子猫。三毛。 私「……どうしたの、これ」 父「蔵の二階にいた」 半分倉庫化していたとは言え、住居部分ですよ? どうしてそんなところから子猫が発見されるんですか。 というわけで、マジでよそ様の猫がひとんちで子供生んでたっつー話でした。 毎晩のように走り回っていたのは、親だったらしい…… 親は悪いけど、子供に罪はないよね、うん。 ……ちっちゃいよなぁ…… まだ目、開いたばっかかなぁ。 すっげー鳴いてるよ……親呼んでんのかな…… …… ………… いやぁ、かわいいなぁ! すっげーかわいいなぁ!(抱き上げながら) ごめん、やっぱ猫好きはやめられないみたいだ。 で、引き取り手はいないし、我が家に置くわけにもいかないし、 (置いたらまた親が入ってくる) (昨日の被害はイカの刺身。私のおかず) とりあえず、裏口の軒下のところへ。 親が迎えに来るだろうという、マイマザーの言。 ミーミー鳴きまくってた子猫。 数十分後、親が迎えにきました。しかも夫婦で。 母親らしき三毛猫は、たしかにご近所のお猫様でした。 で、父親らしきグレーの猫(デブ)は……忘れようのないあの顔! イカを盗み、にしんを盗み、毎晩私が追っかけてたやつ! 憎い! あの姿が、声が、身のこなしが憎い!! やっぱりおまえだったのか!!! 仲良く去っていく親子三匹。 これでもううちに来ることはないでしょう…… ……物置に入っていったような気はしますけどね。 そしてこうして落ち着いてネットに上がっていられるわけです。 物音しないってステキ! 静か! 気配に敏感な自分ともさようなら! 何より、子猫にメロメロになっていた大人三人(私は除外)の姿が気持ち悪かった。 猫撫で声とはまさにこのこと。 もうやめて。 次回予告。 中庭から聞こえる野太い泣き声! 窓の下、しきりに跳躍してくる白い影! こっそり覗くとそこにはシャムっぽい柄の巨大猫が! お願いです、安息をください。
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