ついこの間までは、わたしが呼んでも走って行ってしまっていた もぐちゃんであるが、最近では母を待ってくれるようになった。 夫と三人ででかけると夫と一緒に走ってしまうのだが、二人の時 は手をつないでくれるようになった。
というのも、三人で出かけている時にわたしだけ別行動をとるこ とがあって、どうやら母は迷子になってしまったと思ったらしい。 夫が、「おかあさんが迷子になっちゃったよ。探しに行こう。」 とその都度言うからだ。 母はすぐに迷子になるから、自分が手をちゃんと見ていないとい けないと思うらしい。
わたしはそれを利用して、「おかあさんをちゃんと連れて行って ちょうだい。」ともぐちゃんに頼むのである。 すると、走り出していたもぐちゃんも、立ち止まって待ってくれ、 手をつないでくれるのである。
きっと、もぐちゃんの抱く母親像の項目には、「おこりんぼかあ さん」と「すぐに迷子になるかあさん」の二つが確実に入ってい るに違いない。
おかあさんは優しいし自分を大切に思ってくれているが、おこり んぼさんなのですぐに怒るんだ、と思っているのだろう。 いや、そう思っていて欲しいものだ。
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