昼寝をしない日は、いつもよりやんちゃである。 眠いピークを過ぎるとテンションが上がり気味になるというのは 大人と同じであるらしいのだが、わたしはどうもそういう状態が 大人でもわが子でも癇に障るようだ。 特にわが子が、呼んでもわざと知らんぷりをすることを続けたり すると、ようし、こっちだっていじわるしてやるぞと思ってしま うのである。
さっきも、もう眠いだろうと寝る準備というか、いつもの段階を 踏んで布団に入ろうとすると、部屋の端っこの方に逃げてしまっ たのである。 呼んでもへらへらしているだけで、いっこうに近寄って来ない。 わたしが行くのを待っているのだということはわかっているが、 思い通りになるのが嫌で、ついいじわるをしてしまった。 寝室を出てリビングを通り抜けて台所も抜け、玄関に隠れた。 もぐちゃんは、すぐに泣きがながら追いかけてきたが、リビング も台所も小さい電球だけの明るさだったからか、リビングと台所 の境から動こうとせず、立ち止まったまま泣き続けた。 すぐに出て行くのも悔しいなと思って(大人げないのだ)、玄関 から声をかけたりした。 わたしの居場所がわかっても、もぐちゃんは動こうとしなかった。 やはりわたしの方が根負けして、玄関から出て、正面からおいで と手招きすると、もぐちゃんは走りよってきて泣き止んだ。
抱っこして、ごめんねと言いながら、呼んでも来ないと悲しいよ ねと話しかけたりしたが、そんな言い訳をしてもわたしが大人げ ないいじわるをしてしまったことに変わりはないのだった。 すぐに寝てしまったが、悲しい夢を見て泣きながら目を覚ました りしたら、かわいそうだよね。
夫にも言われたんだった。 「いじわるすると、いじわるする子になるよ。」って。
すまん。
母だって悲しくなります君の名を呼んでも母を見てくれぬ時(市屋千鶴)
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