突然、恋や片思いの話をしてしまったのは、某BBSで恋の話 を目にしたからだった。 それを目にしたのはもう何日も前のことだったが、どうしても 頭から離れなかった。
無断で引用すると、「恋だけが人を変えられる」。 しばらく恋をすることなど忘れてしまっている女性には、その 言葉はとても眩しいものに見え、こらからたくさんの恋愛をし ていく女性達には、それはとても素敵な指標のように見えたの ではないだろうか。
恋愛で人が変わるのは当り前のことのように思えるが、それを 敢えて言葉にしてみたりはしないからだろう。 そのうえ、恋だけが、だから。 なんとなく、悔しいような不思議な嫉妬を覚えたのだった。 おそらくそれは、現役で恋をすることが出来る女性達に対する 羨望なのかもしれない。
鮮烈な恋の歌を詠むことなどわたしにはできない。 それは、そんな鮮烈な恋愛をしていないからだし、恋に生きる 女ではいられなかったからだと思う。 わたしにとって恋の歌とは、片思いの歌か、夫への愛情の歌だ。
純粋な恋愛以外で波瀾万丈の前半生を生きてしまった自分には、 穏やかな愛情こそが、一番だと思える。 穏やかで、心に染みる歌を詠みたいものだ。
もし、本を一冊作ってあげようと言われたら、わたしは迷わず 自伝的小説を書きたいと言ってしまうかもしれない。 でなければ、民話のようなお話の本を作りたいかも。
鮮烈な恋の歌は詠めないと言いながら、裏では男と女のお話を 書いていたりするのだけれどね。(^o^)
捨てられないものをたくさん持つ今はせつない胸だけ恋しています (市屋千鶴)2000.08.20作
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