期待度 ★☆☆☆☆ 満足度 ★★★☆☆(正確には3.5ぐらい)
原作が嫌いで、かつ前評判も悪い。 それで期待しろって方が無理な話で、だから、ほとんど期待しないで見に行きました。期待しないなりに、「どこが悪いのか?」は見てみないと分からないものね〜(笑
が、あまり期待しなかったのがよかったのか、まあまあよかったと思います。 欠点が多々目立つけれど、監督さんの将来性を買いたいなぁ・・・と思ってもらえるのは、あの父親の息子さんだから、という役得なんでしょうけど。 父親宮崎監督が若かりし頃に作った作品群よりも、登場人物が好きです。将来的に、わたし好みの作品を作ってくれるんじゃないかなぁと思いましたわ。 父宮崎監督もこの作品の映画化を希望していたとか。 父親が作っていれば、もっとクオリティの高いものになっていたかもしれません。 でも、できあがっていたであろう作品を思い浮かべて見ると、わたしは息子宮崎監督の、未完成ながら、父とは違う感覚を取り入れた今回の作品を取ると思うな。 父親宮崎監督はすごいとは思うけれど、もう行くところまで行っちゃったでしょ? という感が拭えない。今後どんな作品を作っても、結局は宮崎作品にしかならない。 それに、もし、テルーがシータみたいだったら・・・ぶるぶる。
もちろん、欠点もたくさんありまして。 話の筋ぐらいは通しましょうよ。張った伏線(よね?)ぐらいはきちんと回収しましょうよ。 見終わったあと、「あれはどうなったんだ?」「いったい、どうしてああなっていたんだ?」と頭の中は???だらけでした。 原作をしらないとわからないこともまるで説明なしでしたしね。 「こういう作品を作りたい」という意気込みは買うけれど「こういう作品を作る手腕」はまだまだ、、、 脚本をちょこっといじるだけで、ずっとよくなりそうなのになぁ。もったいない。
あと、これはしかたがないのかな。随所に、旧ジブリ作品を彷彿とさせるシーンがありました。わざとでしょうか。それとも、知らぬまに父親の影響を受けている? これは残念でした。 カメラワーク(というのか?)も、やたらと同じ様なズームアップばかりで、こなれていない感じ。 ただこれも、ところどころ「おっ、やっぱ、父親とは違うじゃん」と思うシーンもあって、特に飛行シーン、息子宮崎監督の方が空気感がちょこっとダークで、好きだなぁと思います。
声優も、テルー以外はけっこう聞けました。テルー、歌声はとても素敵だったけれど、台詞回しは・・・ちょっと、ねぇ。
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