2005年05月07日(土) |
「クレヨンしんちゃん 3分ポッキリ大進撃」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★☆☆☆
しんちゃんと聞くだけでそれなりのレベルを期待してしまうのですが、これは完全にお子さま向けの映画でした。 怪獣物ということで、「大技すぎて大味になっていないか?」と少々不安に思っていましたが、それがずばり的中してしまいました。切れも冴えもひねりもない。 かろうじて「家族の絆」的なセリフで涙を誘う部分は残してはいるけれど、それまでのストーリーがよろしくないので、わざとらしく感じてしまいます。これまでのしんちゃん映画にあったような「正面切ってくさいことを言っているけれど泣ける」というのがないんだな。。。 ストーリーの中盤は単純な繰り返してだれます。笑い所もあるにはあるけれど、どれも小技で今ひとつ。 ま、子どもは楽しんでいたのでよしとしましょうか。
もしかしたら、大人にはむしろ重すぎるテーマだったのかもな。 「世界を守ること」に夢中になりすぎて日常生活を放棄してしまうとか。平凡な夫婦が一躍ヒーローになれてしまうことに夢中になってしまうところとか。普段はぱっとしなくて、好きなように変身できてしまうことに夢中になってしまうところとか。ついには怪獣の出現を待ちわびてしまうあたり、そしてその気持ちがわかるあたり、背中がうすら寒い。 変身もののヒーローが闘う理由って、案外「自分に酔える」ことだったりして。 変身といえば、母ミサエさんがバリエーションに飛んだスタイル&必殺技を持つのに対し、父ヒロシさんはとてもワンパターンでした。自分に酔った者勝ちだなと思い、スーツ&ネクタイに縛られたサラリーマンの悲哀まで感じてしまったのは、考えすぎでしょうか?
|