白日の独白
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僕には情緒がないとN先生は言いました。 そういう所が可愛くて大好きだと壁を見ながら言いました。 立場上言うべきではない言葉だということを自覚した上で。
結局この人は壊れたがっていて、壊れた振りをしていたいだけ。 先生は僕が何もしないことを知っているから、安心して僕を求める。 じゃあ、じゃあさ。 僕が壊されたがっていることは知っているのかな。 僕は先生が何もしれくれないことを知っているから、先生なんかいらない。
「貴方変ですよ」
知ってるけどそんなこともないよと照れ笑いをする横顔。 目尻の小さな皺を眺めてこの人も年を取ったんだなと想う。
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