頬を撫でるよりも強く髪を後ろへ流す程度の向かい風を待っていた。彎曲した足場を一歩進む毎に、滑り落ちる白日夢。僕は奈落を無感覚に堕ちて行く。違う。それは夜に見る夢の話のはずだ。眼鏡の隙間から砂が入り込んで涙が出た。早く終りにしたい。疲弊しているのがわかるから。終わらないままでいたい。失いたくないなんて身勝手。風が強くて眼が開けられない。風が強いんだ・・・・