「隙 間」

2010年02月14日(日) バレンタインに

今日は何の日か。

世に言う、

「セント・バレンタイン」

という日である。

不肖の身ながら、京よりあまりある贈り物をいただき、心から感謝している。

愛とは、かくも広く、あたたかいものである、と自覚せずとも体現してみせるお上は、とても素晴らしい方である。

お上に浮気ではないが、今日は、大事な人との予定が、ある。

であるから、昼下がりに、そそくさと背を丸めて部屋を出たのである。

行く先は、渋谷。

逢い引きに円山町あたりが相応しいかもしれないが、国営放送局前にある、

「渋谷BOXX」

である。

TOKYO ACOUSTIC NITE 2010
「詩のチカラ」

にて、篠原美也子姉御と、石野田奈津代嬢のライブであった。

奈津代嬢が、風邪及び気管支炎などの体調不良により、声がまったく出ない、とのことで急遽出演中止となってしまったのである。

姉御を脇で支えるギタリスト、松田ブンさんなる方は、シオンを支えるギタリストでもあり、予定外でのライブがはじまったのである。

はじめはプログラム通りに、姉御が好きな「男性曲」をカバーで歌いあげてゆく。

尾崎豊の「forget-me-not」を初っ端に歌われたのには、胸がジンと熱くなったものである。

エレカシ、レッド・ウォリアー、陽水、パンプ・オブ・チキンなどのカバーを歌い上げると、スイッチが切り替わる。

「ここからは、篠原美也子の女歌を、きいてください」

まさかの幻となっているシングル「花束」を歌われ、十数年前を思い出させられる。

「今だけ、今回限りで、リクエストある?」

「Good friend……」

わたしの前に座る女子が、恐る恐る、声をあげる。

オッケー、ラブソングらしいっちゃあ、らしいからね。

今夜あなたの上に星が降るように
わずかな光が道を照らすように

ライト中で、思いを伝えているその姿は、かっこいい。

改めて、惚れ直してしまったのである。

そして。

わたしと同じ年同じ月同じ日に生を受けた同級生、であった女子、いや女性が、夢の実現の一歩でもあることを、なそうとしているのである。

プロの舞台。

「紅峠」

という舞台の照明を、彼女個人に依頼がきて、ひとりで任され、もうじき幕が開くらしい。

それぞれが、それぞれの形を残してゆこうとしているなか、わたしも甘んじてはいられない。

しかし。

甘い物は好物である。

年中無休で受付中なのも、また事実である。


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