「東方神起ライブツアーin東京ドーム」
が催されることは、水道橋のわたしの「そこ」に昼過ぎに引きこもる直前にわかっていた。
多分に漏れず、いくつものプロマイドや生写真を掲げ、並べているワゴン台の前を通り抜けてきたのだから。
篠原美也子ワンマンライブでも、三時間である。
その頃もすっかり通り過ぎただろう夜十時に、「そこ」から外に出て驚いた。
今まさに東京ドームから奔流のごとく駅の改札へと向かうファンたちの真っ只中に、わたしは取り残されたように立ちすくんでいた。
やがて耳元から流れてきた「Stand And Fight」に、わたしはあごを引き、歩き始める。
この奔流を越えてゆかねば、わたしは帰れない。
鮭になろう。 あるいは鯉に。
力尽きるまで、
生命を残すために。 あるいは龍にならんが為に。
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