「隙 間」

2009年06月02日(火) クールくるくる

気がつかなかった。

「衣替え」

である。

クール・ビズという名の、ノー・ネクタイが許される期間がはじまっていたのである。

タイよ、さらば。

べつに、トム・ヤン君やナンプ等と親しい交流があるわけでもない。

くだらないことを、と思われただろう。

くだらないのであるから、のぼることにしよう。

さてどこをのぼるかというと、上野の山をのぼったのである。

ただのいつもの帰り道、と思われるかもしれないが、じつは、山自体は微妙に迂回してよけることがほとんどなのである。

上野駅が目的でないかぎり、まず山を越えて向かうことはない。

陽があるうちは、休日の大道芸をひやかしに寄ることがなくもないが、陽が落ちると、まず、寄る理由がなくなる。

とはいえ、時折、芸大前を通り、裏手から我が家に帰ることがなくもないのだが、足は早足が常である。

花見の時期以外は、どうにも長く留まりたい気にはならないのである。

知るひとも多いと思うが、上野の山は様々なものが積み重なってきた山でもある。

江戸の大火。
戊申戦争。
東京大空襲。

などの言葉にならぬ思いやら魂やらが逃れ集まり、折り重ねられ、天に手向けられた場でもある。

勘ぐらねば大したことなどない、水と緑と歴史の豊かな山である。

さわさわと、葉桜が手を振る。


 < 過去  INDEX  未来 >


竹 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加