★悠悠自適な日記☆
DiaryINDEX|past|will
2003年12月28日(日) |
2003年M−1グランプリ!! |
今年はフットボールアワーが獲りました。私もフットボールアワーの漫才は大好きなので優勝できてよかったです。でもフットボールアワーは優勝候補と散々言われ続けてきたので、今回は全体的な感想を書いてみようと思います。思い入れの強いものから順番に…。
【フットボールアワー】 まぁ優勝候補と言われるだけのことはあって、ネタの構成の仕方、客のつかみ方はダントツに上手いと思いました。ネタに1本の筋があって、それに沿ってネタを重ねていって重ねていって…それで最後に全体を通したオチでストンと落とす。話に筋があるからオチもキレイに決まる。例えるならばドミノ倒しのような漫才です。結婚記者会見のネタは、他の漫才番組でも何回か見ましたが、何回見ても面白いと思いました。ただ、去年といい、今年といい、フットボールアワーは決勝戦より準決勝のネタの方が面白いので、決勝ではちょっとヒヤヒヤさせられました。(去年はそれでますだおかだに獲られた感じでしたね。)
【笑い飯】 正直申しますと、去年までは私、笑い飯が嫌いでした。何でこんな意味不明なのが決勝に残ってくるねん!と思ってました。でも、今年は少し見方を変えて彼らの漫才をずっと見てきました。やっと種が明かせました。笑い飯の魅力は、話に山場を作るのが非常に上手いということです。ボケにボケを重ねて、「俺がやる!」と言い合うのは笑い飯のパターンですが、だんだんスピードを上げて山場を作る。そして最後に落として終わり。これが去年よりも明確に見えた気がしました。彼らの不条理さがツボにハマればどこまでも面白い。ただ、テンポを上げまくるが故に少し精細を欠くというか、それで話について行けない人が出てくるのが難点ですね。島田伸介さんも言っていましたが、笑い飯は、普通に面白い漫才を見飽きた頃に見るのが丁度いいと。私もそう思います。この不条理さは、条理を解ってないと見てられないですもん(笑)。これからも変にプロっぽくならないでいてもらいたいですね。いつまででも素人っぽいダメダメなオーラを出し続けていてくれれば笑い飯としては最高じゃないかと思います(笑)
【りあるキッズ】 面白かったです!!前評判がイマイチだったりあるキッズですが、本番を見ると、私は決勝に残るかな〜と思いました。ネタの構成はフットボールアワー同様上手いと思いました。キャリアを感じる漫才でした。物事を子供の視線から鋭く捉えていて、よく見てるな〜と感心させられる漫才でした。小学生でデビューして、高校時代は色々苦労されたみたいですが、りあるキッズにしかできない、子供ならではのリアルなネタが私は好きだな〜と思いました。いずれ子供の視線から大人の視線へと変わった時、彼らはいかにリアルな漫才を追及してくれるのかと思うと楽しみになりました。だけどこの若さにして8年のキャリア。M−1に出場できるのもあと少し。頑張ってほしいものです。
【アメリカザリガニ】 安定した漫才を見せて、毎年準決勝まで残ってくるのに、いざ戦いが始まるといい結果が出ないアメリカザリガニ。毎年惜しいなぁと思ってしまいます。敗因は、ネタの構成かな〜と思います。ひとつひとつのネタはそこそこ面白いのですが、それを並べただけで終わってしまっている感じがしました。今回は、ニュースキャスターのお話と最初に言っているにも関わらず、ニュースの割合と、CMに入ってからのネタの割合が同じ。最終的に、結局何の漫才がしたかったん?と思ってしまいました。1本の筋道を立てて、それに沿ってネタを重ねて重ねて山場を作って、最後に全体を見通したオチを作る。これができればアメザリももっといいところまで行くんじゃないかと思います。
【麒麟】 関西では絶大な人気を誇る麒麟ですが(私の周りは麒麟ファンばっかりです。)麒麟のネタはひとつひとつはそこそこ面白いのですが、山場がなかったのが敗因でしょうか。コレ!!というネタがない。もっとテンポに緩急を付けて、コレが見せたかった!!という山場を作ることができればもっといい漫才ができるのではないでしょうか!?あと、川島さんの声ネタに最近頼りすぎてないかなぁ…と思ったりします。面白いからいいんですけど。
【2丁拳銃】 そこそこなキャリアを感じる漫才ではありましたが、少し新鮮味に欠けるな〜と個人的に思いました。ファーストフード店の店員と客のやりとりのネタって、漫才の定番中の定番というか、だいたいどこのコンビでも1つや2つ持っていらっしゃるんです。実際準決勝ではアンタッチャブルもネタにしていました。そして素人が漫才する時も1番に考えてしまう定番テーマだったりします。だから10年ならでは目をつけたネタが見られればよかったな〜と思います。
【アンタッチャブル】 エンタの神様とかでよく出演されているみたいですが、今日始めて漫才を見ました。東京で活躍されているみたいですね。東京のテンポに馴染みがない私ですが、それでも面白いと思ったし、上手いと思いました。ただ、普通なんです。普通におもしろくて、普通に上手い。漫才をする上でこれは最高だと思うのですが、やはり笑い飯やフットボールアワーののんちゃん(岩尾さん)というドギツい個性を持ち合わせたコンビと闘うとなると、もう1エッセンス必要になってくるわけですね。だけど敗者復活戦から決勝まで勝ち残るだけあって、安定した笑いが取れていていいなと思いました。
【千鳥】 トップバッターでいきなり不条理下ネタ漫才でした。すごい田舎っぺぶりな漫才は珍しくて楽しかったです。独特のあの不条理さや微妙さを押してくるのはいいと思うんですけどね、それはそれで個性としていいと思うのですが、やはりM−1となると、面白さだけではなくて、構成とか、テクニックも求められてくるんですよね。そうなると、少し厳しいモノがあるかなぁと。だけどそれで千鳥がテクニックに走り出したらせっかくの個性が潰れてしまうかもしれないし…。面白さだけを取って見たら他より劣ることはないのですが、M−1は難しいです…。
【スピードワゴン】 スピードワゴンも始めて見ました。なんだか謙虚さがにじみ出てくるような漫才でした。ただ、アメザリ同様ネタを並べただけのような感じがしたのと、アンタッチャブルのように少々他のドギツイ集団と闘うには少々没個性的かなと。M−1でなければ問題ないんでしょうけどね。
…とまぁこんな感じです。3年も見ていると、そろそろ審査員が何を見ているかが少しずつ見えてきます。私達視聴者は面白いか、面白くないかの二捨選択しかできませんが、審査員の方は、ネタの構成、間、テンポ、オチに辿り着くまでの畳み込み方等、たくさんのことに目を向けられているのがわかります。そういう意味ではやはり今年はフットボールアワーかなと。でも笑い飯の評価は凄かったし、決勝戦の順番によっては笑い飯がということもあったかもしれませんが。それでも私がフットボールアワーを押したのは、漫才を聞いていての心地よさですかね。漫才はテンポが大事といえど、ガーっといくだけでは客はついていけないんです。決勝戦では、笑い飯もアンタッチャブルもガーっと行く中で、フットボールアワーだけがのほほんと見れる漫才だった。これは大きいですよ。
…とまぁ私はフットボールアワーを押しまくりましたが、私は特にこの漫才師のファンというものはなく、漫才全体が好きなので、面白いコンビは好きで、面白くなければ好きじゃなくなる、そういう目線で見ているつもりです。
1回目より2回目、2回目より3回目の方がレベルが高くなってきているM−1グランプリ。トップのレベルこそ変わりませんが、来年の王者は誰なのか、今の段階では予想できません。しかしここ3年間私は全て王者の予想を当てているので、来年も是非当てることが出来るように、日々、漫才には注目していきたいと思います(笑)
そんなわけでフットボールアワーさん、おめでとうございます。東京での仕事が増えるかもしれませんが、関西でも定期的に漫才をしてください。
それから去年受賞のますだおかださん。去年のM−1以来テレビではよくお見かけするのですが漫才をめっきり見なくなりました。もっと漫才やってください!切実に。(ますだおかだは相当好きです。ビバ松竹!)
以上でごじゃります。
|