Leonna's Anahori Journal
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前の住人が植えたものなのか、庭の端っこに勝手に生えてきて花を咲かせている水仙。これを二、三本切って、両親の位牌のまえに供えたりしてはいたのだ。
それがこのところ、この水仙の花が、可愛くて可愛くて仕方がない。村木道彦の「黄のはなの…」の影響だろうか。ふと気がつくと、薄く口を開けてじっと見入っていたりする。あぶない。
それで、もっと盛大に水仙の咲き乱れる庭をつくってやろうと、花を付けたものをさら買い込んできた。というよりも、花屋の店先で黄色い小さな花が群れて咲いているのを見たら、欲しくて欲しくてどうにも素通りできなかったのだ。今年はこのまま大鉢に植えて楽しんで、花が終わったら庭の植木の根元に埋めてやろう。
見よ、この愛らしさ。外に置くのに忍びなくて、今夜一晩部屋の中に置いておくことにしたのだ。じっと座り込んで、花弁に触れてみたりする。
黄のはなの…、黄のはなのゆれていたるが…、黄のはなの、黄のはなの…
ほんとうに私は、どうかしている。
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