Leonna's Anahori Journal
DiaryINDEX|past|will
うどんだのキムチだのの話をしている場合ではなかったかもしれない。 サッカーW杯アジア最終予選、対イラン戦についてひとつも触れていなかった。
--
現日本代表チームに対して私が抱き続けている、言うに言われぬ複雑な思いは、これまでも繰り返しここに書いてきた通り。どうしても単純に「何が何でも勝ってくれ!」という心境になれない。何か、応援に専心できない、燃えにくい心の状態というものがあるのだ。
しかし。今回のイラク戦にはこれまでの代表試合とは違うファクターがあった。それは中田英寿の出場。私、彼がフル出場する試合をもうずいぶん長いこと観ていない。飢えているのだ、ナカタのプレイに。(あ、でもこのあいだのヴィオラ×インテル、ナカタの鋭いボールを止める術なくインテルがオウンゴールした試合はなかなか良かったですけれどね)
--
で、やっぱりすごかったな、ナカタは。身体から一番遠いところ、伸ばしきった足先でかろうじてトラップしているにも関わらず、誰も彼のボールを奪うことができない。まさにアンタッチャブル。
サッカーはスポーツだから、効率的なボールタッチを追求すれば、それは即ち息を呑むような華麗なプレイ、ファンタジスタという言葉に直結する。このスピード感(実際のプレイのスピードと、眼前で理想を実現してみせるスピードの両方)、このシャープさがナカタのサッカーの醍醐味なのだ。
私はこれまで中田選手を「ヒデ」と言ったり書いたりしたことは(多分)なかった、と思う。なんだか気安すぎる気がするし、まるで最古参の訳知り顔のファンを気取ってるみたいで恥ずかしいのだ。だからこのジャーナルでも「中田ヒデ」とか「ナカータ」とか、気安い呼び捨てを周到に避ける形で書いてきたつもり。
(ちなみにこれはRAINに対しても同じで、どうしても彼のことを「ジフニ」と呼んだり書いたりすることが出来ない。はずかしいんだよん)
ところが今度のイラン戦で集中して彼のプレイを見るうちに、その防護壁的なものがガラガラと崩れて、私、心中で「ヒデーッ!」と絶叫してしまった。ヒデの力を頼りたかった、彼に何とかしてほしかった。 そうして、一度「ヒデーッ!」っとなってしまうと、もうなんのわだかまりもなく、へっちゃらで「ヒデ!」になってしまった。
--
現サッカー日本代表がどうこうは別として、とにかく日本代表にはドイツへ行っていただかなくてはならない。 ナカタにとっては最後のW杯になるかもしれないし、仮に彼があと何回かW杯に出られるとしても、彼のような選手が(どこのいつの大会であろうと)W杯のピッチ上に立てないなどということがあってはイケナイと思う。そんなこと、絶対に私はがまんできない。想像するのも嫌なことである。
イランに負けた。でもナカタの、あのプレーをみることが出来た。そうして、試合後のあの触れたら切れそうなナカタの顔を見たのだ。チマリス、もうごちゃごちゃ言わない。とにかくドイツ行かなくちゃだめなんだよ。ということで今後は、日本代表、勝てるように念を(倒れるくらい)送ります。アジャアジャ、ファイティン!
|